心得違こゝろえちが)” の例文
仕つる所存なりと申立ければ大岡殿は其方若年ゆゑに心得違こゝろえちがひなり然ど其人殺は外にあると申たるは福井町にて何と申者なるぞ名前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたくし負傷けがいたしますとおとつさんいたうないかとつていたはつてれます、わたくし心得違こゝろえちがひから斯様かやう零落れいらくいたし、までつぶれまして、ソノんにも知らぬ頑是ぐわんぜのないせがれ
ごろには、それとなくかぜのたよりに、故郷こきやう音信いんしんいて自殺じさつしたあによめのおはるなりゆきも、みな心得違こゝろえちがひからおこつたこといてつてたので、自分じぶん落目おちめなら自棄やけにもらうが
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おもへばわたし惡黨あくたうひとでなし、いたづらもの不義者ふぎものの、まあなんといふ心得違こゝろえちがひ、とつじつてあゆみもやらず、横町よこちやうかどふたまがりていま我家わがやのきえぬを、ふりかへりてはあつなみだのはら/\とこぼれぬ。
うらむらさき (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これんでもない心得違こゝろえちがひ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)