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後室
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こうしつ
ふりがな文庫
“
後室
(
こうしつ
)” の例文
女教師鴎外、芸妓紅葉、女生徒
漣
(
さざなみ
)
、女壮士
正太夫
(
しょうだゆう
)
、
権妻
(
ごんさい
)
美妙、女役者
水蔭
(
すいいん
)
、
比丘尼
(
びくに
)
露伴、
後室
(
こうしつ
)
逍遥、踊の師匠眉山、町家の女房柳浪。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
中がらすの障子のうちには
今様
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠数
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと思はるる、その一ト
搆
(
かま
)
へが大黒屋の寮なり。
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「それはそうと、お
後室
(
こうしつ
)
様、あの丹下左膳とやらは、萩乃様をおつれして、いったいどこへまいったのでござりましょうな」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それは一番目の「文覚」と中幕の「鳥目の上使」との
幕間
(
まくあい
)
で、団十郎は中幕に
後室
(
こうしつ
)
千寿の役を勤めているので、その顔を作りながら父と話し出した。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その時後悔の
印
(
しるし
)
に髮を切つて
後室
(
こうしつ
)
樣のやうな頭になりましたが、二年經つと大分伸びて、今ではどうやら手拭を冠つて人前にも顏を出すやうになりました。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
マーチノー
殿
(
どの
)
、同じく
夫人
(
おくがた
)
及
(
およ
)
び
令孃方
(
むずめごがた
)
。アンセルム
伯
(
はく
)
、
同
(
おな
)
じく
美
(
うつき
)
しき
令妹達
(
いもとごがた
)
。ヸトルーヸオー
殿
(
どの
)
後室
(
こうしつ
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
一つには小谷どのゝ
後室
(
こうしつ
)
としておだ家の臣下へおくだりなされますことゆえ、そのへんのおかんがえもござりまして、さしあたりとこうの御ふんべつもつかずにいらっしゃいましたところ
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「山本宇平殿、
同
(
おなじく
)
九郎右衛門殿、桜井須磨右衛門、平安」と読んだ時、木賃宿でも主従の礼儀を守る文吉ではあるが、兼て聞き知っていた
後室
(
こうしつ
)
の里からの手紙は、なんの用事かと気が
急
(
せ
)
いて
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「
妾
(
わらわ
)
は、
袁紹
(
えんしょう
)
の
後室
(
こうしつ
)
劉
(
りゅう
)
夫人です。むすめは、次男の
袁煕
(
えんき
)
の妻……」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
六浦家の
後室
(
こうしつ
)
始め、一門の心配は
一通
(
ひととお
)
りではなくなった。
悪因縁の怨
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
中
(
なか
)
がらすの
障子
(
しようじ
)
のうちには
今樣
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠數
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと
思
(
おも
)
はるゝ、その一ツ
搆
(
かま
)
へが
大黒屋
(
だいこくや
)
の
寮
(
りよう
)
なり。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
京都五条の橋の西の御影堂が本家で、
敦盛
(
あつもり
)
の
後室
(
こうしつ
)
が落飾して尼になり、
阿古屋扇
(
あこやおうぎ
)
を折って売り出したのが、いまに伝わっているといわれていた。
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お倉は老ても身だしなみのよい女であって、老年になっても顔は艶々としていた。切髪のなでつけ
被布姿
(
ひふすがた
)
で、着物の
裾
(
すそ
)
を長くひいてどこの
後室
(
こうしつ
)
かという容体であった。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
同時に、本花道からしずかにあゆみ出た切り髪の女は
太宰
(
だざい
)
の
後室
(
こうしつ
)
定高
(
さだか
)
で、眼の大きい、顔の輪郭のはっきりして、一種の気品をそなえた男まさりの女、それは市川
団十郎
(
だんじゅうろう
)
である。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たとい夫の左大臣は亡くなられても、矢張母は自分などの手の届かない雲の上の人、高貴の家の
後室
(
こうしつ
)
として多くの人に
册
(
かしず
)
かれつゝ、立派な居館の
玉簾
(
たまだれ
)
の奥に朝夕を過しているものと想像された。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
澁川の
後室
(
こうしつ
)
眞弓
(
まゆみ
)
番町皿屋敷
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“後室”の意味
《名詞》
家の後方にある部屋。
貴人の未亡人。
(出典:Wiktionary)
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
“後”で始まる語句
後
後生
後退
後方
後悔
後姿
後家
後手
後日
後世