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川原
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かはら
ふりがな文庫
“
川原
(
かはら
)” の例文
見晴らしが好く、雲がしきりに動いてゐる山々も眼下になり、その間を川が流れて、そこの
川原
(
かはら
)
に牛のゐるのなども見えてゐる。
遍路
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
これを
對岸
(
たいがん
)
から
寫
(
うつ
)
すので、
自分
(
じぶん
)
は
堤
(
つゝみ
)
を
下
(
お
)
りて
川原
(
かはら
)
の
草原
(
くさはら
)
に
出
(
で
)
ると、
今
(
いま
)
まで
川柳
(
かはやぎ
)
の
蔭
(
かげ
)
で
見
(
み
)
えなかつたが、
一人
(
ひとり
)
の
少年
(
せうねん
)
が
草
(
くさ
)
の
中
(
うち
)
に
坐
(
すわ
)
つて
頻
(
しき
)
りに
水車
(
みづぐるま
)
を
寫生
(
しやせい
)
して
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
つけた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
夜
(
よる
)
がだん/\
更
(
ふ
)
けて
來
(
く
)
ると、
晝
(
ひる
)
見
(
み
)
ておいたあのきさゝげの
木
(
き
)
のたくさん
生
(
は
)
えてゐる、そして、
景色
(
けしき
)
のさっぱりしてゐたあの
川原
(
かはら
)
に、
今
(
いま
)
この
深夜
(
しんや
)
に、
千鳥
(
ちどり
)
がしっきりなく
鳴
(
な
)
いてゐる。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
稀
(
まれ
)
に
川原
(
かはら
)
のそこ、かしこ
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
此
(
こ
)
の川の
川原
(
かはら
)
の石はいつも白い様な色合を帯びてゐて
水苔
(
みづごけ
)
一つ生えない。清く澄んだ流であるが味が酸いので魚も住まず虫のたぐひも卵一つ生むことをしない。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
自分
(
じぶん
)
は
學校
(
がくかう
)
の
門
(
もん
)
を
走
(
はし
)
り
出
(
で
)
た。そして
家
(
うち
)
には
歸
(
かへ
)
らず、
直
(
す
)
ぐ
田甫
(
たんぼ
)
へ
出
(
で
)
た。
止
(
と
)
めやうと
思
(
おも
)
ふても
涙
(
なみだ
)
が
止
(
と
)
まらない。
口惜
(
くやし
)
いやら
情
(
なさ
)
けないやら、
前後夢中
(
ぜんごむちゆう
)
で
川
(
かは
)
の
岸
(
きし
)
まで
走
(
はし
)
つて、
川原
(
かはら
)
の
草
(
くさ
)
の
中
(
うち
)
に
打倒
(
ぶつたふ
)
れてしまつた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
川原
(
かはら
)
の底の底の
価
(
あたひ
)
なき
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
これは戦後に土地の人が売払つたものに相違ない。N君はどう思つたか、歯を黒く染めた女の能面を一つ買つた。二人は街を歩いて行つて
Isar
(
イーサル
)
川の橋を渡り、
川原
(
かはら
)
に下りて行つた。
日本大地震
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
伊太利亜
(
イタリア
)
の
Reggio
(
レツジヨ
)
の町を見つつ過ぐしらじらとせる
川原
(
かはら
)
もありて
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ここに来て間もなく日本大地震の報に接し、前途が
暗澹
(
あんたん
)
としてゐた時にも私はよくこの
川原
(
かはら
)
に来た。まだ気候が暑いので、若者に童子を交へて泳ぎ、寒くなると砂原に
焚火
(
たきび
)
をしてあたつて居る。
イーサル川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
宗教上の何とか
謂
(
い
)
ふ行列を一時間ばかり見、それからイーサル川の
川原
(
かはら
)
を歩いた。連日教室で根をつめて
為事
(
しごと
)
し、連夜南京虫のために気を使ふ身にとつては、今日の散歩は何とも云へぬ気持である。
南京虫日記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
甲斐
(
かひ
)
がねを汽車は走れり時のまにしらじらと
川原
(
かはら
)
の見えし
寂
(
さび
)
しさ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
しづかなる
川原
(
かはら
)
をもちてながれたる
狭間
(
はざま
)
の
川
(
かは
)
をたまゆらに見し
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
原
常用漢字
小2
部首:⼚
10画
“川原”で始まる語句
川原事
川原崎
川原田
川原町
川原粥
川原剛太郎