屋根越やねごし)” の例文
さも/\おとろへたかたちで、永代えいたいはうからながつゞいてるが、いてせんくと、文明ぶんめい程度ていど段々だん/\此方こつちるにしたがうて、屋根越やねごしにぶることがわかるであらう。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さもさもおとろえたかたちで、永代えいたいの方から長く続いて居るが、いて線を引くと、文明の程度が段々此方こっちへ来るにしたごうて、屋根越やねごしにぶることが分るであろう。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
生死しやうしらぬが、……いま唯吉たゞきちが、屋根越やねごしに、まどまどとに相對あひたいして、ものふはすなは婦人をんななのである。……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
えらい、東京とうきやうきやくだますのは豪儀がうぎだ。ひよい、といて温泉宿をんせんやど屋根越やねごしやまひとつ、まるで方角はうがくちがつたところへ、わたしつて手際てぎはふのはい。なにか、へんに、有名いうめいきつねでもるか。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つて、唯吉たゞきち屋根越やねごしに、またかすやうにしたのである。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はすのもまどまどの、屋根越やねごしなれば、唯吉たゞきちうはそら
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)