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宿引
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やどひき
ふりがな文庫
“
宿引
(
やどひき
)” の例文
さしも客を争う
宿引
(
やどひき
)
も、ナゼか竜之助の姿を見てはあまり呼び留めようともしない、これはまだ
日脚
(
ひあし
)
の高いせいばかりではあるまい。竜之助は仰いで
高札
(
こうさつ
)
を見る。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
函館から一時間余にして、汽車は山を上り終え、大沼駅を過ぎて大沼公園に来た。
遊客
(
ゆうかく
)
の為に設けた
形
(
かた
)
ばかりの停車場である。こゝで下車。
宿引
(
やどひき
)
が二人待って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
もっとももう時雨の頃で——その
瓢箪
(
ひょうたん
)
頭を
俯向
(
うつむ
)
けますと、(おい、霞の五番さんじゃ、今夜御療治はないぞ。)と、こちらに、年久しい、半助と云う、
送迎
(
おくりむかえ
)
なり、
宿引
(
やどひき
)
なり、手代なり
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
宿引
(
やどひき
)
の声。それには用がない。竜之助は神宮の方へは行かないで、浜の鳥居から右に
寝覚
(
ねざめ
)
の里。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
敦賀
(
つるが
)
で
悚毛
(
おぞけ
)
の
立
(
た
)
つほど
煩
(
わづら
)
はしいのは
宿引
(
やどひき
)
の
悪弊
(
あくへい
)
で、
其日
(
そのひ
)
も
期
(
き
)
したる
如
(
ごと
)
く、
汽車
(
きしや
)
を
下
(
お
)
りると
停車場
(
ステーシヨン
)
の
出口
(
でぐち
)
から
町端
(
まちはな
)
へかけて
招
(
まね
)
きの
提灯
(
ちやうちん
)
、
印傘
(
しるしかさ
)
の
堤
(
つゝみ
)
を
築
(
きづ
)
き、
潜抜
(
くゞりぬ
)
ける
隙
(
すき
)
もあらなく
旅人
(
たびびと
)
を
取囲
(
とりかこ
)
んで
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
大竹小竹の
宿引
(
やどひき
)
が不審の眼を
睜
(
みは
)
ったのも気がつかず、一文字にここまで来て
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
敦賀で
悚毛
(
おぞけ
)
の立つほど
煩
(
わずら
)
わしいのは
宿引
(
やどひき
)
の
悪弊
(
あくへい
)
で、その日も期したるごとく、汽車を
下
(
おり
)
ると
停車場
(
ステイション
)
の出口から
町端
(
まちはな
)
へかけて招きの
提灯
(
ちょうちん
)
、
印傘
(
しるしがさ
)
の
堤
(
つつみ
)
を築き、
潜抜
(
くぐりぬ
)
ける
隙
(
すき
)
もあらなく旅人を取囲んで
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
改札口
(
かいさつぐち
)
には、
雨
(
あめ
)
に
灰色
(
はひいろ
)
した
薄
(
うす
)
ぼやけた
旅客
(
りよかく
)
の
形
(
かたち
)
が、もや/\と
押重
(
おしかさな
)
つたかと
思
(
おも
)
ふと、
宿引
(
やどひき
)
の
手
(
て
)
ン
手
(
で
)
の
提灯
(
ちやうちん
)
に
黒
(
くろ
)
く
成
(
な
)
つて、
停車場前
(
ステーシヨンまへ
)
の
広場
(
ひろば
)
に
乱
(
みだ
)
れて、
筋
(
すぢ
)
を
流
(
なが
)
す
灯
(
ひ
)
の
中
(
なか
)
へ、しよぼ/\と
皆
(
みな
)
消
(
き
)
えて
行
(
ゆ
)
く。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
恁
(
か
)
うまで
情
(
じやう
)
の
昂
(
たか
)
ぶつた
処
(
ところ
)
へ、はたと
宿
(
やど
)
から
捜
(
さが
)
しに
出
(
で
)
た
一行
(
いつかう
)
七八人
(
しちはちにん
)
の
同勢
(
どうぜい
)
に
出逢
(
であ
)
つたのである……
定紋
(
じやうもん
)
の
着
(
つ
)
いた
提灯
(
ちやうちん
)
が
一群
(
いちぐん
)
の
中
(
なか
)
に
三
(
み
)
ツばかり、
念仏講
(
ねんぶつかう
)
の
崩
(
くづ
)
れとも
見
(
み
)
えれば、
尋常
(
じんじやう
)
遠出
(
とほで
)
の
宿引
(
やどひき
)
とも
見
(
み
)
えるが
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
宿
常用漢字
小3
部首:⼧
11画
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
“宿引”で始まる語句
宿引女