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四手
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よつで
ふりがな文庫
“
四手
(
よつで
)” の例文
香以は
闇
(
やみ
)
に紛れて茶屋へ引き取り、きわには
辞
(
ことば
)
を尽して謝し、「金は店からすぐ届ける」と云い
畢
(
おわ
)
って
四手
(
よつで
)
に乗り、山城河岸へ急がせた。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
なればこそ、急用あって
四手
(
よつで
)
駕籠へ乗り四谷の師匠の家の前を素通りするとき、ほんとうに師匠はしらないだろうが、いつも必ずこの私は
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
威勢のいい
四手
(
よつで
)
駕籠が次郎左衛門を追い越して飛んで行った。その提灯の灯が七、八間も行き過ぎたと思う頃に、足早に次郎左衛門の後をつけて来た者があった。
籠釣瓶
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ちょうど
一昨日
(
おととい
)
の夕方でありました、うちの男衆がこの
出水
(
でみず
)
で
雑魚
(
ざこ
)
を捕ると申しまして、
四手
(
よつで
)
を下ろしておりますと、そこへこの犬が流れついたのでございます、
吃驚
(
びっくり
)
してよく見ると
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
四手
(
よつで
)
を
上
(
あ
)
げても
星
(
ほし
)
も
懸
(
かゝ
)
らず、
鬢
(
びん
)
の
香
(
か
)
のする
雫
(
しづく
)
も
落
(
お
)
ちぬ。あゝ、
引導
(
いんだう
)
を
渡
(
わた
)
したな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
子之助が品川の湊屋にいると、竜池は
四手
(
よつで
)
を飛ばして大野屋に来た。そして子之助に急用があるから来いと言って遣った。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
さすが
目
(
め
)
に
見
(
み
)
せて、
尖
(
とが
)
つた
面
(
つら
)
、
長
(
なが
)
い
尻尾
(
しつぽ
)
は
出
(
だ
)
さぬけれど、さて
然
(
さ
)
うして
見
(
み
)
た
日
(
ひ
)
には、
足代
(
あじろ
)
を
組
(
く
)
んで
四手
(
よつで
)
を
沈
(
しづ
)
めて、
身体
(
からだ
)
を
張
(
は
)
つて、
体
(
てい
)
よく
賃無
(
ちんな
)
しで
雇
(
やと
)
はれた
城
(
じやう
)
ヶ
沼
(
ぬま
)
の
番人
(
ばんにん
)
同然
(
どうぜん
)
、
寐酒
(
ねざけ
)
にも
成
(
な
)
らず
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
てく/\と
沼
(
ぬま
)
へ
出向
(
でむ
)
く、と
一刷
(
ひとは
)
け
刷
(
は
)
いた
霞
(
かすみ
)
の
上
(
うへ
)
へ、
遠山
(
とほやま
)
の
峰
(
みね
)
より
高
(
たか
)
く
引揚
(
ひきあ
)
げた、
四手
(
よつで
)
を
解
(
と
)
いて
沈
(
しづ
)
めたが、
何
(
ど
)
の
道
(
みち
)
持
(
も
)
つては
帰
(
かへ
)
られぬ
獲物
(
えもの
)
なれば、
断念
(
あきら
)
めて、
鯉
(
こひ
)
が
黄金
(
きん
)
で
鮒
(
ふな
)
が
銀
(
ぎん
)
でも、
一向
(
いつかう
)
に
気
(
き
)
に
留
(
と
)
めず
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“四手”で始まる語句
四手場
四手網
四手紐
四手駕