つかま)” の例文
相違つかまつり候ては御役儀もかろ相成あひなり候故私しの内意仕つり候に付私再吟味御免をかうむり其後病氣と披露ひろう仕つり引籠ひきこもちう家來けらい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「お話はよくわかりましたが、拙者の方にも存じよりがござるので、数日の御猶予ゆうよが願いたい、よく勘考のうえ追ってこちらから御返辞をつかまつる」
恋の伝七郎 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
正慶二年(北朝年号)二月二日、赤坂城へ向つて、武恩に報ぜんがため、討死つかまつりをはんぬ
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御意はよしなんとぞ思う俊雄は馬にむち御同道つかまつると臨時総会の下相談からまた狂い出し名を変え風俗を変えて元の土地へ入り込み黒七子くろななこの長羽織に如真形じょしんがた銀煙管ぎんぎせるいっそ悪党を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
「この女子をなごは『ろおれんぞ』様の種ではおぢやらぬ。まことは妾が家隣の『ぜんちよ』の子と密通して、まうけた娘でおぢやるわいの」と思ひもよらぬ「こひさん」(懴悔)をつかまつた。
奉教人の死 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
未醒みせい子の漫画では、吾輩群を抜いて一着のようにいてあるが、その実津川子と同着、シカモ吾輩は裸一貫、津川子には重い荷物のハンデキャップが付いている。残念ながら正直に白状つかまつる。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
「大事の御用だ。一生懸命につかまつれ。」
鐘ヶ淵 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
つかまつりぬ、あわれ御従軍おんとも御許おんゆるしあらば
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
見ながら如何いかわたくし事下部しもべいたし候へども取迯とりにげなどつかまつりしおぼ御座ござなく是まで多く粂之進くめのしん方へ女中の奉公ほうこう人來り候へども一ヶ月とはつとめずいつれも早々さう/\に暇を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御出迎おんでむかつかまつりぬ、あはれ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おん供つかまつるべき大将共
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
以て明朝きみには御切腹ごせつぷくせがれ忠右衞門も自害致し死出しで三途さんづ露拂つゆはらつかまつるとの事武士の妻が御切腹ごせつぷくの事兼て覺悟かくごには御座候へども君に御別おんわかれ申其上愛子あいし先立さきだたれ何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)