トップ
>
人垣
>
ひとがき
ふりがな文庫
“
人垣
(
ひとがき
)” の例文
笠森
(
かさもり
)
のおせんだと、
誰
(
だれ
)
いうとなく
口
(
くち
)
から
耳
(
みみ
)
へ
伝
(
つた
)
わって
白壁町
(
しろかべちょう
)
まで
往
(
ゆ
)
くうちにゃァ、この
駕籠
(
かご
)
の
棟
(
むね
)
ッ
鼻
(
ぱな
)
にゃ、
人垣
(
ひとがき
)
が
出来
(
でき
)
やすぜ。のう
竹
(
たけ
)
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
と、
人垣
(
ひとがき
)
をなして、何か、わいわい騒いでいる群れがある。ケケケケコッ……と
軍鶏
(
しゃも
)
のするどいなき声もする。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
記憶
(
おぼえ
)
のよければ
去年
(
こぞ
)
一昨年
(
おととし
)
とさかのぼりて、
手振
(
てぶり
)
手拍子
(
てびやうし
)
ひとつも
變
(
かは
)
る
事
(
こと
)
なし、うかれ
立
(
たち
)
たる十
人
(
にん
)
あまりの
騷
(
さわ
)
ぎなれば
何事
(
なにごと
)
と
門
(
かど
)
に
立
(
たち
)
ちて
人垣
(
ひとがき
)
をつくりし
中
(
なか
)
より。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかし徐々に
激昂
(
げっこう
)
していった。あとからやって来る人々は、何にも見えないのをじれて、
人垣
(
ひとがき
)
に隠されて危険の度が少ないだけに、なおいっそう挑戦的だった。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
その間隔はたった十人か十五人位の
人垣
(
ひとがき
)
によって押し隔てられているのですが、親も子の傍へ来ることが出来なければ、子も親の側へ寄って行くことも出来ない。
幕末維新懐古談:14 猛火の中の私たち
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
其方
(
そのかた
)
さして
歩
(
あゆ
)
む人は
皆
(
みな
)
大尉
(
たいゐ
)
の
行
(
かう
)
を送るの人なるべし、
両国橋
(
りやうごくばし
)
にさしかゝりしは午前七時三十分、
早
(
は
)
や橋の
北側
(
きたがは
)
は
人垣
(
ひとがき
)
と
立
(
たち
)
つどひ、
川上
(
かはかみ
)
はるかに見やりて、
翠
(
みどり
)
かすむ
筑波
(
つくば
)
の山も
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
全く一坪館の前は
人垣
(
ひとがき
)
をつくっていて、中で働いているはずの源一の顔も見えなかった。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
今まで得々と弁じ立てていた当の老人は、顔色を失い、意味も無く子路の前に頭を下げてから
人垣
(
ひとがき
)
の背後に身を
隠
(
かく
)
した。
眥
(
まなじり
)
を決した子路の
形相
(
ぎょうそう
)
が余りにすさまじかったのであろう。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
少
(
すこ
)
しも
長
(
なが
)
く、おせんを
引
(
ひ
)
き
止
(
と
)
めておきたい
人情
(
にんじょう
)
が、
互
(
たがい
)
の
口
(
くち
)
を
益々
(
ますます
)
軽
(
かる
)
くして、まるく
囲
(
かこ
)
んだ
人垣
(
ひとがき
)
は、
容易
(
ようい
)
に
解
(
と
)
けそうにもなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
春重
(
はるしげ
)
のまわりには、いつか、ぐるりと
裸
(
はだか
)
の
人垣
(
ひとがき
)
が
出来
(
でき
)
ていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
垣
常用漢字
中学
部首:⼟
9画
“人”で始まる語句
人
人間
人々
人気
人形
人数
人魂
人力車
人影
人目