“まちはづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
町外37.5%
町端25.0%
街端12.5%
市街外12.5%
町盡12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌朝よくてうまだ薄暗うすぐらかつたが、七時しちじつたくるまが、はずむ酒手さかてもなかつたのに、午後ごご九時くじふのに、金澤かなざは町外まちはづれの茶店ちやみせいた。屈竟くつきやうわかをとこふでもなく年配ねんぱい車夫くるまやである。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
父の墓は町端まちはづれの小高い丘の上にあつて、丘の下の墓地へ上る路の向ひ側には、皮肉なことに、この男の家があつた。二階家で、墓参の途中一寸頭を廻せば二階の様子などはまるで見透しだつた。
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
手品師は、街角から、街角に、歩るき廻つて手品をやり、夕方疲れて宿に帰るときには、この街の街端まちはづれを流れる河岸に、かならずやつて来ました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
まあ、たとへばお前達を、その屠殺場といふ、街端まちはづれの黒い建物の中にひつぱり込んで、額を金槌でぽかりと殴りつけるのだ、すると額からは、血といふ赤いものが流れだして。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
此男このをとこちゝしんあと市街外まちはづれにちひさな莊園しやうゑん承嗣うけついだので、この莊園しやうゑんこそ怠惰屋なまけやみせともいひつべく、そのしろかべ年古としふりくづち、つたかづらおもふがまゝに這纏はひまとふたもん年中ねんぢゆうあけぱなしでとぢたことなく
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ところで、蒋才子しやうさいし今日けふまたれいの(喜偶歩ぐうほをよろこぶ。)で、くつ裏皮うらかはチヤラリと出懸でかけて、海岱門かいたいもんふ、づは町盡まちはづれ、新宿しんじゆく大木戸邊おほきどへんを、ぶらり/\と、かの反身そりみで、たぼ突當つきあたつてくれれば
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)