“まちはずれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
町端42.9%
町垠14.3%
町外14.3%
町尽14.3%
町尽頭14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これが熱海の町端まちはずれある家の窓から見る風景である。九月の初からわたくしは此処ここに戦後の日を送っている。秋は去り年もまた日に日に残少くなって行こうとしている。
冬日の窓 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
町垠まちはずれにあったお増の家では、父親が少しばかりあった田畑へ出て、精悍精悍まめまめしくよく働いていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
観世物みせもの小屋が、氷店こおりみせまじっていて、町外まちはずれには芝居もある。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
北へも響いて、町尽まちはずれの方へワッと抜けた。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
塚田巡査は町の者共を従え、市郎は我家の職人や下男げなんを率いて、七兵衛老翁じじいに案内させ、前後二手に分れて現場げんじょう駈向かけむかった。夜の平和は破られて、幾十の人と火とが、町尽頭まちはずれの方へ乱れて走った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)