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町端
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まちはずれ
ふりがな文庫
“
町端
(
まちはずれ
)” の例文
而して、
町端
(
まちはずれ
)
の寺などに行って、落葉の降る墓場の中に立って、
足下
(
あしもと
)
のその名も知らない冷たな墓石を
撫
(
なで
)
て考え込む。
点
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これが熱海の
町端
(
まちはずれ
)
の
或
(
ある
)
家の窓から見る風景である。九月の初からわたくしは
此処
(
ここ
)
に戦後の日を送っている。秋は去り年もまた日に日に残少くなって行こうとしている。
冬日の窓
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
二股
(
ふたまた
)
じゃ。」と
車夫
(
くるまや
)
が答えた。——織次は、この国に育ったが、用のない
町端
(
まちはずれ
)
まで、
小児
(
こども
)
の時には
行
(
ゆ
)
かなかったので、
唯
(
ただ
)
名に聞いた、
五月晴
(
さつきばれ
)
の空も、暗い、その山。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は、貸間の張札を探ねて、遂に探ねあぐんで疲れた足を
引摺
(
ひきず
)
って
町端
(
まちはずれ
)
の大きな病院の石垣の下に来ると彼方に歩いて行く後姿はまさしく我家の婆さんである。
老婆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
辺
(
あたり
)
からは、峰の松に
遮
(
さえぎ
)
られるから、その姿は見えぬ。
最
(
も
)
っと
乾
(
いぬい
)
の位置で、
町端
(
まちはずれ
)
の方へ
退
(
さが
)
ると、
近山
(
ちかやま
)
の
背後
(
うしろ
)
に海がありそうな雲を隔てて、山の形が
歴然
(
ありあり
)
と見える。……
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
郡の部に属する内藤新宿の
町端
(
まちはずれ
)
に、近頃新開で土の色赤く、
日当
(
ひあたり
)
のいい
冠木門
(
かぶきもん
)
から、目のふちほんのりと
酔
(
えい
)
を帯びて、杖を小脇に、つかつかと出た一名の
瀟洒
(
しょうしゃ
)
たる人物がある。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
貧しい場末の
町端
(
まちはずれ
)
から、
山裾
(
やますそ
)
の浅い
谿
(
たに
)
に、
小流
(
こながれ
)
の
畝々
(
うねうね
)
と、次第
高
(
だか
)
に、何ヶ寺も皆日蓮宗の寺が続いて、天満宮、
清正公
(
せいしょうこう
)
、弁財天、
鬼子母神
(
きしぼじん
)
、七面大明神、
妙見宮
(
みょうけんぐう
)
、寺々に祭った神仏を
瓜の涙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……骨董屋は
疾
(
とう
)
に
夜遁
(
よに
)
げをしたとやらで、何の
効
(
かい
)
もなく、
日暮方
(
ひぐれがた
)
に帰ったが、
町端
(
まちはずれ
)
まで戻ると、余りの暑さと
疲労
(
つかれ
)
とで、目が
眩
(
くら
)
んで、
呼吸
(
いき
)
が切れそうになった時、生玉子を
一個
(
ひとつ
)
買って飲むと
瓜の涙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“町端”の解説
町端(まちばた)は、沖縄県糸満市字糸満の行政区の一つ。8区と呼ぶこともある。
(出典:Wikipedia)
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“町”で始まる語句
町
町家
町中
町方
町内
町屋
町人
町々
町角
町奴