“おうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オウシ
語句割合
牡牛44.0%
横死27.4%
9.5%
押司3.6%
王師3.6%
奥旨2.4%
生牛1.2%
王氏1.2%
唖者1.2%
横尸1.2%
横肆1.2%
王資1.2%
1.2%
黄紫1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南部産の黒い牡牛おうしが、やがて中央の庭へ引出されることに成った。その鼻息も白く見えた。繋いであった他の二頭はにわかに騒ぎ始めた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かの時妾目前まのあたり、雄が横死おうしを見ながらに、これをたすけんともせざりしは、見下げ果てたる不貞の犬よと、思ひし獣もありつらんが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
けれどもおうしに変らない僕はこの時もやはりいつもの通り、ただ二人の顔色を見比べているより外はなかった。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その手簡の一つは、蘇州の押司おうし范院長はんいんちょうという者に与えたもので、一つは吉利橋下きちりきょうかに旅館をやっている王という者に与えたものであった。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
王師おうしに天命あり、よろしく外に防げ」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その折、筒井家の客となっていた神取かんどり新十郎という剣者と知りあい、後、当城へ招いて、数年のあいだ新当流を学び、その奥旨おうしさずかりましたが——なぜか自身、どうしても、満足ができません。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
森武蔵守の第二隊は——第一隊との間に、かなりの距離をおいているので、生牛おうしヶ原に、兵馬を休め、兵糧をつかっていた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
徳川勢の追躡ついしょうを知ると、ただちに、生牛おうしはらに休めていた第二隊を挙げて、家康ここにあり——と、さし招いている、ふじヶ根山の金扇きんせんをにらんで、堂々たる決戦の意志を
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何でも坊間ぼうかんの説によれば、張氏の孫は王氏おうしの使を受けると、伝家の彝鼎いていや法書とともに、すぐさま大癡たいちの秋山図を献じに来たとかいうことです。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その内にふと耳にはいったのは、貴戚きせき王氏おうしが秋山図を手に入れたといううわさです。そういえばわたしが遊歴中、煙客翁えんかくおうの書を見せた人には、王氏を知っているものもまじっていました。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
御岳おんたけから都会へ下りて以来、一言も物を云わないのである。だが決して唖者おうしではない。聞くことばかりを欲していて、云うことを欲していないのらしい。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
燕兵勢に乗じて営にせまり火をはなつ。急風火をあおる。ここおいて南軍おおいついえ、郭英かくえいは西にはしり、景隆は南に奔る。器械輜重しちょう、皆燕のるところとなり、南兵の横尸おうし百余里に及ぶ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
過去数百年間、仏徒の横肆おうしもまた言葉には尽くせない。その徒も一様ではない。よいものもあれば、害のあったものもある。一得あれば一失を生ずる。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ごう二十二人、兵部侍郎へいぶじろう廖平りょうへい刑部侍郎けいぶじろう金焦きんしょう編修へんしゅう趙天泰ちょうてんたい検討けんとう程亨ていこう按察使あんさつし王良おうりょう参政さんせい蔡運さいうん刑部郎中けいぶろうちゅう梁田玉りょうでんぎょく中書舎人ちゅうしょしゃじん梁良玉りょうりょうぎょく梁中節りょうちゅうせつ宋和そうか郭節かくせつ刑部司務けいぶしむ馮㴶ひょうかく鎮撫ちんぶ牛景先ぎゅうけいせん王資おうし劉仲りゅうちゅう
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかしたなら彼女はおうしかも知れない。
あめんちあ (新字新仮名) / 富ノ沢麟太郎(著)
黄紫おうし赤褐せきかつにいぶしをかけし天然の肌の美しさは、かえって王宮のゴブランにまさる。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)