トップ
>
唖
>
おうし
ふりがな文庫
“
唖
(
おうし
)” の例文
雪駄直
(
せったなお
)
しだか、
唖
(
おうし
)
だか、何だか分らない。……聞えたばかり。無論、私を呼んだと思わないから、構わず
行
(
ゆ
)
こうとすると
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども
唖
(
おうし
)
に変らない僕はこの時もやはりいつもの通り、
唯
(
ただ
)
二人の顔色を見比べているより外はなかった。
湖南の扇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
王は
厳
(
おごそ
)
かなる声にて「何者ぞ」と問う。櫂の手を休めたる老人は
唖
(
おうし
)
の如く口を開かぬ。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
盲目
(
めしひ
)
弾き、
唖
(
おうし
)
と
聾者
(
ろうじや
)
円
(
つぶ
)
ら
眼
(
め
)
に
重
(
かさ
)
なり
覗
(
のぞ
)
く。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
私を
負
(
おぶ
)
った男は、村を離れ、川を越して、
遙
(
はるか
)
に
鈴見
(
すずみ
)
の橋の
袂
(
たもと
)
に
差置
(
さしお
)
いて帰りましたが、この男は
唖
(
おうし
)
と見えて、長い
途
(
みち
)
に一言も物を言やしません。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
唖
(
おうし
)
とぞなる。そのときにひとつの
硝子
(
がらす
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
それは深切に好くしておやんなすった。そうして何とか言いましたかい。「あれは
唖
(
おうし
)
じゃないかと思われます。何を言っても聞えぬようすでございます。 ...
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
狐床の火の玉小僧、馬琴の
所謂
(
いわゆる
)
、きはだを
甞
(
な
)
めたる
唖
(
おうし
)
のごとく、
喟然
(
きぜん
)
として
不言
(
ものいわず
)
。ちょうど車夫が唐縮緬の風呂敷包を持って来たから、黙って引手繰るように取った。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そう、気違いかい。私はまた
唖
(
おうし
)
ででもあろうかと思った、立派な若い人が気の毒な。」
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“唖”の意味
《名詞》
(おし)言葉の話せない状態。またはそのような人。現在では、一般的に差別語とみなされている。
(出典:Wiktionary)
唖
漢検準1級
部首:⼝
10画
“唖”を含む語句
唖者
聾唖
唖子
盲唖
唖鈴
聾唖者
洒唖洒唖
唖児
唖蝉
洒唖々々
唖女
唖然
唖々
井上唖々
鉄唖鈴
唖々子
唖唖
唖娘
唖気
咿唖
...