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高家
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こうけ
ふりがな文庫
“
高家
(
こうけ
)” の例文
就中
(
なかんずく
)
疱瘡は津々浦々まで種痘が行われる今日では到底想像しかねるほど猛列に流行し、
大名
(
だいみょう
)
高家
(
こうけ
)
は
魯
(
おろ
)
か将軍家の大奥までをも犯した。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
蘆の中に、色の白い
痩
(
や
)
せた
嫗
(
おうな
)
、
高家
(
こうけ
)
の後室ともあろう、品の
可
(
い
)
い、目の赤いのが、
朦朧
(
もうろう
)
と
踞
(
しゃが
)
んだ手から、
蜘蛛
(
くも
)
の
囲
(
い
)
かと見る糸
一条
(
ひとすじ
)
。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
高家
(
こうけ
)
歌よみ家のようなわけには参りません、町人のお大尽でも、このくらいの風流があるというところも買っていただかなけりゃ。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
柄にもなく色染めの皮足袋などをはいているところからおすと、
内実
(
ないじつ
)
は、意外に軽薄なので、
装
(
なり
)
だけで
高家
(
こうけ
)
を気取っているのかもしれない。
ひどい煙
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
おそらく彼は、この変を知ると同時に「——
高家
(
こうけ
)
一族の浮沈」と
赫怒
(
かくど
)
して、すぐにも戦場を去ってここへ駈けつけようとしたのではなかったか。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
樋口次郎が都へ入るというので、東国の勢も
高家
(
こうけ
)
も、七条、朱雀、
作道
(
つくりみち
)
、
四塚
(
よつづか
)
へ馳せ向うなどして守りを固めた。
現代語訳 平家物語:09 第九巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
「そうです、なにがしとかいう
高家
(
こうけ
)
から借りられた弘安礼節という古写本で、公儀の礼式を書いたものですが、今月いっぱいに写して返さなければいけないんです」
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
勘弁しろよとは何だ、手前も大名
高家
(
こうけ
)
の前に出てお
盃
(
さかずき
)
を頂く力士では無いか、挨拶の仕様を
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし、かれらからさげすむような素振りを
眼
(
ま
)
のあたりに見せつけられると、お絹は堪忍ができなかった。かれらとても大名
高家
(
こうけ
)
のお姫さまではない。多寡が茶屋小屋の女中ではないか。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あるいは結構なる新織新形など無益の手間を
掛
(
か
)
け候者を
拵
(
こしら
)
え、輪なき紋八ツ藤その外
高家
(
こうけ
)
の
装束
(
しょうぞく
)
の紋柄を
手拭
(
てぬぐい
)
にまで染出し、湯に入り前尻をぬぐい、七、八十文にて事足るものまでも心を込め
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
去年三月主君
浅野内匠頭
(
あさのたくみのかみ
)
、
殿中
(
でんちゅう
)
にて
高家
(
こうけ
)
の筆頭
吉良上野介
(
きらこうずけのすけ
)
を
刃傷
(
にんじょう
)
に及ばれ、即日芝の田村邸において御切腹、同時に鉄砲洲の邸はお
召
(
め
)
し
上
(
あ
)
げとなるまで、毛利小平太は二十石五人
扶持
(
ぶち
)
を
頂戴
(
ちょうだい
)
して
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
入っては、従四位上少将、
高家
(
こうけ
)
の筆頭、
出
(
い
)
でてはすなわち一代の名君、
禄
(
ろく
)
は
僅
(
わず
)
かに四千二百石ではあっても、江戸城内における彼の権勢と、領地における実収入は優に四五万石の大名を
凌駕
(
りょうが
)
していた。
本所松坂町
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
それと僧妙吉とが結託して、打倒
高家
(
こうけ
)
の要を、事あるごとに直義へ
使嗾
(
しそう
)
し、直義もまた、それに傾いていると、道誉はすべてを吐いたように話した。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飯のつけようも
効々
(
かいがい
)
しい
女房
(
にょうぼう
)
ぶり、しかも何となく
奥床
(
おくゆか
)
しい、上品な、
高家
(
こうけ
)
の風がある。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
高家
(
こうけ
)
といわるるも、みな
干戈
(
かんか
)
を枕とし
甲冑
(
かっちゅう
)
を寝巻にし、寒夜も山野に
起臥
(
きが
)
し暑日も道路に奔走し、
酒肴
(
しゅこう
)
に飽くこともなく朝夕雑飯に糠汁にてくらし、一生身体を労苦し、はては畳の上の死
希
(
まれ
)
なり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
やはり将軍家執事の
高家
(
こうけ
)
によらねば、公辺のらちはあかぬとあって、政務、雑訴、幕府の
内許事
(
ないきょごと
)
など、さまざまな訴願はみなここへもちこまれていた。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
明智家が報じた数々の功を
称
(
たた
)
え、一転して、信州
上
(
かみ
)
ノ
諏訪
(
すわ
)
で
折檻
(
せっかん
)
をうけたこと、以後たびたび不興にふれ、
高家
(
こうけ
)
大名たちの前では、忍び
得
(
う
)
べからざる
辱
(
はじ
)
を
蒙
(
こうむ
)
って来たこと。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
高家
(
こうけ
)
の吉良邸に対して、復讐とはいえ、武士が乱入する事だけでも、すでに前例のない秩序の破壊である。その中へ、足軽が加わって居たりなどすれば、更に問題は複雑になる。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
高家
(
こうけ
)
か。ふウむ……」
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“高家”の解説
高家(こうけ)は、格式の高い家、権勢のある家柄のこと。由緒正しい家。名門。
(出典:Wikipedia)
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“高家”で始まる語句
高家衆
高家邸
高家筆頭
高家諸侯
高家讒訴
高家吉良上野介