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馳
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かけ
ふりがな文庫
“
馳
(
かけ
)” の例文
彼女はいきなり自動車から引出された男のそばに
馳
(
かけ
)
寄った。そこにぐったり寝て、
顳顬
(
こめかみ
)
に血の塊りをつけた男は木島三郎であった。
腐った蜉蝣
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
女中や書生等の家人たちが、さも
大手柄
(
おおてがら
)
の大発見をしたように、功を争ってヘルンの所へ
馳
(
かけ
)
つけるので、いつも家中が
和
(
なご
)
やかに
賑
(
にぎわ
)
っていた。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
ですから——ああああ、毎日々々、
彼方是方
(
あっちこっち
)
と
馳
(
かけ
)
ずり廻って新聞を書くのかナア——そんなことをして、この生涯が何に成る——とまあ思うんです
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
大学では講師として年俸八百円を
頂戴
(
ちょうだい
)
していた。子供が多くて、家賃が高くて八百円では
到底
(
とうてい
)
暮せない。仕方がないから他に二三軒の学校を
馳
(
かけ
)
あるいて、
漸
(
ようや
)
く其日を送って居た。
入社の辞
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
此の瞬間ふと忌はしい考へが頭の中を
馳
(
かけ
)
つた。そして其の考への
閃光
(
せんくわう
)
の中に彼女の
良人
(
をつと
)
の顔が、あの大きい鼻が、義眼のやうな眼があり/\と浮び現はれた。彼は胸苦しかつた。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
▼ もっと見る
六頭の馬は一枚の敷物でかくせるくらい接近して
馳
(
かけ
)
っていた。
白銀の失踪
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
その聲に誘はれて、おつぎとおりかが
馳
(
かけ
)
出して行つた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
馳
(
かけ
)
つこなら あたしだつて
負
(
ま
)
けないわ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
いつかな
馳
(
かけ
)
り
越
(
こ
)
えつべし
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
なしたる處へ
養父
(
やうふ
)
與惣次
息
(
いき
)
繼敢
(
つぎあへ
)
ず
馳來
(
はせきた
)
ればお專は
打悦
(
うちよろこ
)
び
挨拶
(
あいさつ
)
の先にたつのは涙にて左右
詞
(
ことば
)
出
(
いで
)
ざれば與惣次はお專に向ひ其
嘆
(
なげ
)
きは
道理
(
もつとも
)
なり昨日聞きたる傳吉の
災難
(
さいなん
)
直
(
すぐ
)
參
(
まゐ
)
らうと氣は
急
(
せく
)
といふとも何も
寄
(
よ
)
る年に心の如く身は
動
(
うご
)
かず
漸々
(
やう/\
)
馳
(
かけ
)
出し參りたり
仔細
(
しさい
)
は何じやと
尋
(
たづ
)
ぬるにおせんは涙の
顏
(
かほ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
鷺太郎も、引つけられるように、その人の群にまざって
覗
(
のぞ
)
きみると、早くも
馳
(
かけ
)
つけたらしいあの山鹿十介が、その脈を見ていた学生と一緒に、
手馴
(
てな
)
れた様子で、抱き起していた。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
彼はそれに乗って
諸方
(
ほうぼう
)
馳
(
かけ
)
ずり廻るには
堪
(
た
)
えられなく成って来た。
刺繍
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
二十間もはなれて、その間に、大勢の人が
居
(
い
)
ながら、すぐ傍にいた学生を除いては、第一に
馳
(
かけ
)
つけて来た、ということは、その娘にずーっと注意していた、ということの証拠になると思うね。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
“馳(はぜ(板金))”の解説
はぜ(en: seam)は1.6ミリ厚程度までの薄板鉄板などの板金加工において、板を接続する場合に用いる折り曲げの部分のことである。漢字の表記では「馳」「鈎」とされるが難読であるため仮名書きされることが多い。
(出典:Wikipedia)
馳
漢検準1級
部首:⾺
13画
“馳”を含む語句
御馳走
馳走
馳出
馳付
追馳
馳寄
後馳
馳落
馳上
馳騁
馳廻
馳使
馳込
馳走振
天馳使
馳掛
御馳走樣
馳登
馳戻
馳附
...