しる)” の例文
されど汝、たゞ消さんとてしるす者よ、汝が荒す葡萄園ぶだうばたけの爲に死にたるピエートロとパオロとは今も生くることを思へ 一三〇—一三二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
イエス彼にいいけるはサタンよ退しりぞけ主たる爾の神を拝しただこれにのみつかうべしとしるされたり、ついに悪魔かれを離れ天使てんのつかいたち来りつかう。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
妙にバイブルには酒の譬話が多いと思っていたら、果せるかなだ、よ、酒を好む人、と非難されたとバイブルにしるされてある。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
斯の如きものは即ちイスラヱルの子孫が埃及エジプトにありてなしたる主に対するつとめなり、この事に就きては吾人之を出埃及記しゆつエジプトきしるさるゝを読めり。
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
それでペテロはおそらくイエス様の口調でまねてこの言葉を人に語り、それをマルコがここにしるしたのだと思われる。
『各務いそ之墓』白木の墓標にはさうしるされてあった。行年八十九歳と横には書かれてあった。
(新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
ここを以ちて今或るは一句の中に、音と訓とを交へ用ゐ、或るは一事の内に、全く訓を以ちてしるしぬ。すなはち辭理の見えがたきは、注を以ちて明にし、意況の解き易きは更にしるさず
「イエス彼にいけるは主たる爾の神を試むべからずとしるされたり。」
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
筆を取って疾くしるすに、一字をたがえず、云々
そのまがつみは しるされぬ。
饑餓陣営:一幕 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
イスラエル、エヂプトを出でし時、彼等みな聲をあはせてかくうたひ、かの聖歌にしるされし殘りの詞をうたひをはれば 四三—四五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
鉢に浸す者はそれなり。げに人の子は己に就きてしるされたる如くくなり。されど人の子を売る者は禍なるかな。その人は生まれざりし方よかりしものを
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
きのう読んだ辰野たつの氏のセナンクウルの紹介文の中に、次のようなセナンクウルの言葉がしるされてあった。
織田君の死 (新字新仮名) / 太宰治(著)
イエスこたえけるは人はパンのみにていくるものにあらずただ神の口よりいづすべてことばるとしるされたり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
小治田の大宮より前を下つ卷とし、并はせて三つの卷にしるし、謹みて獻上たてまつる。
しかはあれ、人もしわれらのふみ一枚ひとひらまた一枚としらべなば、我はありし昔のまゝなりとしるさるゝ紙の今なほあるを見む 一二一—一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
に人の子は己につきてしるされたるごとく逝くなり。されども人の子を売る者は禍害わざわいなるかな、その人は生まれざりし方よかりしものを!(一四の二〇、二一)
およそこの大帶日子おほたらしひこの天皇の御子たち、しるせるは廿一王はたちまりひとはしら、記さざる五十九王いそぢまりここのはしら、并はせて八十はしらいます中に、若帶日子の命と倭建やまとたけるの命、また五百木いほき入日子いりひこの命と、この三王みはしら太子ひつぎのみこの名を負はし
わが行末にかゝはりて汝の我に告ぐる所は我之をしるほかの文字と共に殘し置くべし、かくして淑女のわがそのもとにいたるに及びて 八八—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
イザヤは汝ら偽善者につきてよく預言せり、「この民は口唇くちびるにて我を敬う、されどその心は我に遠ざかる。ただいたずらに我を拝む、人の訓誡いましめを教えとし教えて」としるしたり。
またこれをしるすとき、こゝにて既に二たびまでも掠められたる樹についてすべて汝の見しことを隱すべからざるを忘るゝなかれ 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わが軍をあまねく照らすかの日輪にしるさるゝごとく、戰鬪たゝかひあづかる寺院にては彼より多くの望みをいだく子一人ひとりだになし 五二—五四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
讀者よ、彼等の形をしるさんとて我またさらに韻語を散らさじ、そは他のつひえへられてこの費を惜しまざること能はざればなり 九七—九九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
われは黒くしるされしこれらのことばを一の門の頂に見き、この故に我、師よ、かれらの意義我に苦し 一〇—一二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あゝ汝等二の身にて一の火の中にあるものよ、我生ける時汝等の心に適ひ、高き調しらべを世にしるして 七九—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)