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諾
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うん
ふりがな文庫
“
諾
(
うん
)” の例文
すこし
焦
(
じ
)
らしてやれ——意地悪も手つだって、すったもんだ、なかなか
諾
(
うん
)
と言わないから、山城守は引っ込みがつかないで往生している。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
外見はちょっと
恐
(
こわ
)
らしいが、これも案外親切ものでね。お前さんさえ
諾
(
うん
)
といったらそれこそ二人で可愛がって、堪能させるのは受け合いだ。
銅銭会事変
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
源七にむかって、なんでも
可
(
い
)
いから是非
刺青
(
ほりもの
)
をしてくれと頼んだのですが、
老爺
(
じい
)
さんも素直に
諾
(
うん
)
とは云わなかったそうです。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お前があゝ云う気性だから仕方がねえ、よう後生だ、ようそれで連れて来たんだ、私が困るから
諾
(
うん
)
と云って、よう後生だから諾と云って呉んねえ
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
阿波の殿様がそれを見て、自分の秘蔵の
研
(
すゞり
)
七枚までも出すから、取り替ては呉れまいかとの
談話
(
はなし
)
があつたが、鶴笑はなか/\
諾
(
うん
)
とは言はなかつた。
硯と殿様
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
彼は『われわれが總がかりになれば、あの胴慾野郎を
諾
(
うん
)
といわせることもできそうなものだな』と空想したのである
永遠の夫
(旧字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
尤も余の叔父は人が願えば何事でも
諾
(
うん
)
、諾と答える極めて人好しゆえ此の様な約束にも同意したのであろう
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
けど秋山少尉は考えておきますと、
然
(
そう
)
いうだけで、何遍話をしても
諾
(
うん
)
といわない。
躯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「
諾
(
うん
)
と言えよ。芝居へ行ってくれ。僕の頼みだ。
厭
(
いや
)
とは言えまい。」
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
念を入れて、やがて
諾
(
うん
)
と云わせて
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さ「お村や、
諾
(
うん
)
とお云いよ、有難い事だ、姉さんが何とか、
日光
(
にっこう
)
御社参
(
ごしゃさん
)
とかいうお方が妾になれと仰しゃるのは有り難い事だから、諾とお云いよ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
阿波の殿様がそれを見て、自分の秘蔵の
研
(
すゞり
)
七枚までも出すから、取り替ては呉れまいかとの
談話
(
はなし
)
があつたが、鶴笑はなか/\
諾
(
うん
)
とは言はなかつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ややありて五右衛門は「
諾
(
うん
)
」と云った。「俺はいつぞや秀吉の襟へ、小柄を縫い付けたことがある。つまり、なんだ、その小柄を、今度は深目に刺すばかりだ」
五右衛門と新左
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
イヤ其の人が
諾
(
うん
)
と承諾しさえすれば、誰が何と云ったとて秀子をどうする事も出来ません。
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
この鍾繇が先輩の韋誕といふ男に、
蔡邕
(
さいよう
)
の筆法を訊きに往つた事があつた。すると韋誕はそれを惜んで
何
(
ど
)
うしても
諾
(
うん
)
と言つて教へて呉れなかつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
月「お村はん、今お
母
(
っか
)
はんに三浦屋の御舎さんの事を話したのだが、
諾
(
うん
)
とさえ云えば大した事になるのだよ、
嘸
(
さぞ
)
此間
(
こないだ
)
からお前に
種々
(
いろ/\
)
な事を云うだろうね」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「なあにあなたさえ
諾
(
うん
)
と云ったらそこは日頃の仁徳です、誰が何んと云いますものか」
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
第三に主人の心の臓が欲しかつたが、そんなものは主人がなかなか「
諾
(
うん
)
」と言ひさうになかつた。で、早速花聟の
許
(
とこ
)
へ駆けつけて相談する事にした。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
当人が承諾しなければ
自儘
(
じまゝ
)
に人身売買をしてはならん。ところでお部屋からは噛んでふくめるように花里へ
説諭
(
せつゆ
)
しますが、何うしても
諾
(
うん
)
とは申しません。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「といって私は是非出したい。……あなたさえ
諾
(
うん
)
といってくれたら」
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
扨
(
さ
)
て伊之助でございますが、お若さんが連れて逃げてくれろと申しましたを、義理だてをして
捗々
(
はか/″\
)
しく相談に乗らないところから、男を
諾
(
うん
)
といわする奥の手をだし
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ナーニ私は
諾
(
うん
)
と云います。がどうでしょう
幸四郎
(
ごだいめ
)
が?」
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と
懸合
(
かけあ
)
つてみるが、姥さんはなか/\
諾
(
うん
)
と言はなかつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
とは申しますものゝ
窃
(
そっ
)
と楼主の顔をみますれば、
何
(
なん
)
となく
穏
(
おだや
)
かでない、
幾度
(
いくたび
)
となく身請のことを口を酸ッぱくして諭しても、花里は
諾
(
うん
)
と申さないから
焦
(
じ
)
れているんで。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「悪いことは云わぬ、
諾
(
うん
)
と云いな」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
余
(
あんま
)
り
宜
(
よ
)
い口だから、
否
(
いや
)
でもあろうが
諾
(
うん
)
とさえ云えば
大
(
たい
)
した事に成るのだから話をして見るんです
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
相「孝助殿は
宜
(
よろ
)
しい、
貴方
(
あなた
)
さえ
諾
(
うん
)
と仰しゃって下さればそれで宜しい」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
諾
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
“諾”を含む語句
諾威
承諾
許諾
諾否
諾々
唯々諾々
然諾
伊弉諾
快諾
伊弉諾尊
英諾威
否諾
諾威人
一諾
応諾
御承諾
甘諾
易々諾々
約諾
内諾
...