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罪深
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つみふか
知ってゐやる
通りの、
執拗れた、
此罪深い
心を、
神樣に
赦して
貰ふため、いろ/\とお
祷をせねばならぬ。
聞けば御僧の坊も同じ嵯峨なれば、
若し
心當の人もあらば、此事
傳へられよ。同じ世に在りながら、斯かる
婉やかなる上﨟の樣を變へ、思ひ
死するまでに
情なかりし男こそ、世に
罪深き人なれ。
萬が
中なる一
枚とても
數ふれば
目の
前なるを、
願ひの
高に
相應の
員數手近の
處になく
成しとあらば、
我れにしても
疑ひは
何處に
向くべき、
調べられなば
何とせん、
何といはん、
言ひ
㧞けんは
罪深し
迚も
罪深さに
堪へないため、
諸ともに
身を
隠す、とあつた。
ロレ おゝ、
罪深や/\! おゝ、
作法知らず、
恩知らず! これ、
卿の
罪科は
國法では
死罪とある、
然るに
慈悲深い
御領主が
卿の
肩を
持ち、
御法を
曲げ、
怖しい
死罪の
名を
追放とは
變へさせられた。