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画
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かく
ふりがな文庫
“
画
(
かく
)” の例文
旧字:
畫
こういう
画
(
かく
)
の多い字が一杯並んで、字づらが薄黒く見えるような頁が、何か
変化
(
へんげ
)
と神秘の国の扉のように、幼い心をそそった。
『西遊記』の夢
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
一六居士の筆法は、
画
(
かく
)
を作るとき、一画一画筆先をはなし改めて更に筆を入れる癖が特徴でしたが、私はそういうところが気に入りませんでした。
能書を語る
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
鋲の色もまた銀色である。鋲の輪の内側は四寸ばかりの円を
画
(
かく
)
して匠人の巧を尽したる
唐草
(
からくさ
)
が彫り付けてある。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
物心がついてまもなくあの大震災があった。震災は私たち東京人の生活に一時期を
画
(
かく
)
したが、私としても自分の少年の日は震災と共に失われたという感が深い。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
日本の探偵小説界は一時代を
画
(
かく
)
したが、それは大方御存じの通りで、捕物小説の方は、それからまた十年も遅れて、
漸
(
ようや
)
くあんよが出来るといった有様であった。
随筆銭形平次:12 銭形平次以前
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
この千変万化を
八卦
(
はっけ
)
に
画
(
かく
)
し、八卦を分てば六十四、六十四の卦は結局、陰陽の二元に、陰陽の二元は
太極
(
たいきょく
)
の一元に納まる、というのが易の本来だと承りました。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「弧光燈」の名が巧まずして明治初年代の、なんぞといふと
画
(
かく
)
の多い「字」が幅を利かせた世態を思はせて、面白いやうに、別に「現華燈」といふ文字も残つてゐる。
東京の風俗
(新字旧仮名)
/
木村荘八
(著)
「馬は濡れ」の句は時雨のある地を
画
(
かく
)
して降る光景をいったので、同じ一つの野でもそこにいる馬は濡れ、かしこにいる牛には日が当たっているというのであります。
俳句とはどんなものか
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
ああ、今やわれら二人の間を
画
(
かく
)
して、無辺際の空より切り落とされたる暗澹たる灰色の冷たい幕。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
その抱負は、このときはもう彼の
肚
(
はら
)
にも充分な確信をもって描かれていた。むしろ今日を
画
(
かく
)
して過去のものは過去に帰してゆく天意にたいして、新たな励みと感激を覚えた。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
上等の内にて大臣と小姓組とを比較し、下等の内にて
祐筆
(
ゆうひつ
)
と足軽とを比較すれば、その身分の相違もとより大なれども、
明
(
あきらか
)
に上下両等の間に分界を
画
(
かく
)
すべき事実あり。すなわちその事実とは
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
第一、漢字は字数多くして記憶に不便なり、第二、漢字は
画
(
かく
)
多くして書くに不便なり、第三、漢字は字数多くして活字を拾ふ事等に不便なり、第四、漢字は画多くして細字を見るに不便なり。
病牀譫語
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
今年、田舎の
二十日
(
はつか
)
正月がすんだ頃、アヤが、下手な、それでいて
画
(
かく
)
のはっきりした字で、祖母ちゃんはこの頃死にたがってばかりいます、死ぬかと思って私は心配ですという手紙をよこした。
小祝の一家
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
坂道にかかってからは
提燈
(
ちょうちん
)
が見えたので少し元気が出た。まもなくおいなりさまへたどりついた。二人はそこに用意してあった筆をとって姓名をしたためた。花岡照彦は
画
(
かく
)
が多いから損だった。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
淑女巨人と一堂に
集
(
つど
)
い思想を交換し事業を
画
(
かく
)
するは今汝の及ばざる所、しかれどももし汝にして四十八
文字
(
もんじ
)
を解するを得ば、聖書なる世界文学の汝とともにあるなり、以て汝を
励
(
はげま
)
し汝を
泣
(
なか
)
しむべし
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
この符の清浄な
画
(
かく
)
を見ているうちに、440
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
銃眼
(
じゅうがん
)
のある角を出ると
滅茶苦茶
(
めちゃくちゃ
)
に書き
綴
(
つづ
)
られた、模様だか文字だか分らない中に、正しき
画
(
かく
)
で、
小
(
ちいさ
)
く「ジェーン」と書いてある。余は覚えずその前に立留まった。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
十二曲の
交響曲詩
(
シンフォニック・ポエム
)
を書いて、楽壇に大きな時代を
画
(
かく
)
し、近代音楽の
黎明
(
れいめい
)
の鐘を高らかに
撞
(
つ
)
き出したフランツ・リスト、——一面においてピアニストとして前人未踏の境地を
拓
(
ひら
)
き
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
黄塔
(
こうとう
)
まだ世にありし頃余が書ける漢字の
画
(
かく
)
の
誤
(
あやまり
)
を正しくれし事あり。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
“画”の意味
《名詞》
(エ、ガ)「絵|え」に同じ。
(カク)(劃)漢字を構成する線や点(狭義では点は含まない。たとえば「点画」の「画」)。字画。
(出典:Wiktionary)
画
常用漢字
小2
部首:⽥
8画
“画”を含む語句
計画
画布
映画
画舫
画板
画像
彩画
画工
画帖
企画
画筆
画家
画図
春画
挿画
画餅
画師
区画
画架
画室
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