漢文かんぶん)” の例文
この匡衡まさひら漢文かんぶんや、ほう至極しごく名人めいじんであつたが、そのうへうたもこのとほり、うまくんだとかたつたへたそうです。
また、山本先生やまもとせんせいにはむすこが一人ひとりありましたが、その漢文かんぶんをおしえる家庭教師かていきょうしやくも、仕事しごとの一つでした。
小田おだくん、すこし、漢文かんぶんてあげよう。ようがすんだら、ここにきたまえ。」と、老先生ろうせんせいは、いわれた。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしより二級上に山田武太郎やまだたけたらうなる少年がつたのですが、この少年は級中きふちう年少者ねんせうしやりながら、漢文かんぶんでも、国文こくぶんでも、和歌わかでも、でも、戯作げさくでも、字もく書いたし
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
常識上重要な原理さえしっかり覚えていれば、いいんだよ。受験書なんか、一冊で沢山だ。この間も勘定したら、お前は漢文かんぶんの受験参考書だけでも二十七冊も集めていやがった。まるで蒐集しゅうしゅうマニアだ。
新学期行進曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
山本先生やまもとせんせいがわるくて、ほんをよむことが不自由ふじゆうなので、諭吉ゆきちは、なかのうごきなどについて、いろいろな先生せんせいがたの漢文かんぶんでかいたものをよんであげたり
そこの雑誌とふのは、半紙はんし両截ふたつぎり廿枚にぢうまい卅枚さんぢうまい綴合とぢあはせて、これ我楽多文庫がらくたぶんこなづけ、右の社員中から和歌わか狂歌きやうか発句ほつく端唄はうた漢詩かんし狂詩きやうし漢文かんぶん国文こくぶん俳文はいぶん戯文げぶん新躰詩しんたいし
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
松島まつしまにあそぶきであつたか鴻斎翁こうさいおうはじめかれの文章を見た時、年の若いに似合にあはぬふでつきをあやしんで、剽窃へうせつしたのであらうととがめたとふ話を聞きましたが、漢文かんぶんく書いたのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)