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沸湯
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にえゆ
ふりがな文庫
“
沸湯
(
にえゆ
)” の例文
四角に
切
(
きっ
)
た豆腐の
真中
(
まんなか
)
を
匙
(
さじ
)
の先でくり抜いてその中へ玉子の黄身のザット
湯煮
(
ゆで
)
たのを落してそれをそうっと
沸湯
(
にえゆ
)
で湯煮て別に
葛
(
くず
)
の餡を
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
とツカ/\と立ち戻って来て、脇に掛って有った
薬鑵
(
やかん
)
を取って
沸湯
(
にえゆ
)
を口から掛けると、現在我が子與之助の顔へ掛ったから、子供は
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
茶釜を
溢
(
あふ
)
れた
沸湯
(
にえゆ
)
が、炭火の上に落ちてチューと言った音で米友は眼を
醒
(
さ
)
ましましたが、すぐにまた漕ぎはじめてしまいました。
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
沸湯
(
にえゆ
)
を浴びた、その時、(——男を一人助けて下さい。……見継ぎは、一生する。)——両手をついて、言ったんですって。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二種
(
ふたいろ
)
加
(
くは
)
ゆるゆゑ如何程
重
(
おも
)
き
癲癇
(
てんかん
)
なりともたゞ一二服を服用すれば
忽地
(
たちまち
)
全快なさんこと
霜
(
しも
)
に
沸湯
(
にえゆ
)
を注ぐに等き世にも
怪有
(
けう
)
なる
奇劑
(
きざい
)
なるは是迄
夥多
(
あまた
)
の人に用ゐ
屡々
(
しば/\
)
功驗
(
こうけん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
岩石、材木、
沸湯
(
にえゆ
)
——
糞泥
(
ふんでい
)
までを、執念ぶかいその敵に浴びせかけた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
上等にしますと三寸位の山葵なら一合の
沸湯
(
にえゆ
)
を
注
(
つ
)
いで、固く
蓋
(
ふた
)
をしておく事が一時間、そうすると山葵の辛味がすっかりお湯へ出ます。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
一人
(
ひとり
)
放
(
はふ
)
り
出
(
だ
)
して
置
(
お
)
いた
處
(
ところ
)
で、
留守
(
るす
)
に
山
(
やま
)
から
猿
(
さる
)
が
來
(
き
)
て、
沸湯
(
にえゆ
)
の
行水
(
ぎやうずゐ
)
を
使
(
つか
)
はせる
憂慮
(
きづかひ
)
は
決
(
けつ
)
してないのに、
誰
(
たれ
)
かついて
居
(
を
)
らねばと
云
(
い
)
ふ
情
(
なさけ
)
から、
家中
(
うちぢう
)
野良
(
のら
)
へ
出
(
で
)
る
處
(
ところ
)
を、
嫁
(
よめ
)
を
一人
(
ひとり
)
あとへ
殘
(
のこ
)
して
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
第八 玉子トース は玉子二つを
沸湯
(
にえゆ
)
の中へ割って落して半熟になった時
静
(
しずか
)
に
掬
(
すく
)
い上げてトースパンの上へ載せます。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
『
沼
(
ぬま
)
から
何
(
なん
)
で
沸湯
(
にえゆ
)
が
出
(
で
)
る。』
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それから今の身を塩から出してよく洗って
沸湯
(
にえゆ
)
の中へ入れてサット湯がいてよく水気を切て
布巾
(
ふきん
)
で堅く
絞
(
しぼ
)
る。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
最初生のまま細かく切って
沸湯
(
にえゆ
)
へザット入れて一度
沸上
(
にえあが
)
ったら直ぐ出してブラウンソース即ちバターでメリケン粉を黒くなるまでいためてスープを注して味を付けたもので火を
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
手軽なのは生レモン一つの
液
(
つゆ
)
を絞って砂糖を混ぜて
沸湯
(
にえゆ
)
を
注
(
つ
)
ぎます。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
赤茄子
(
あかなす
)
のサンドウィッチは大層結構ですが、毎度お話に出るマイナイソースを少し固く拵えてパンへ塗って生の赤茄子へ
沸湯
(
にえゆ
)
をかけて丸のまま皮を
剥
(
む
)
いて薄く切ってパンの間へ挟んで小さく切ります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
“沸湯”の意味
《名詞》
煮えたぎる湯。煮え湯。
(出典:Wiktionary)
沸
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
“沸”で始まる語句
沸
沸騰
沸々
沸立
沸返
沸然
沸上
沸燗
沸沸
沸流