しやう)” の例文
徳見訒堂、名はしやうである。「長崎宿老」と註してある。「春日徳見訒堂来訪、手携都籃煮茶、賦謝」として七絶一首が集に載せてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
着たる者一がうの内には往々あるべしことに女の死骸しがいは井戸源次郎妻うつせみが亡骸なきがらと思はる然すれば男の方もしやう次郎にはあるべからずほかころしたる者有るを不屆の調べに及び傳吉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
飛衞ひゑいきかずしていはく、未也まだなりついることをまなぶべし。せうだいに、いちじるしくんばさらきたれと。しやういともつしらみまどけ、南面なんめんしてこれのぞむ。旬日じゆんじつにしてやうやだいなり三年さんねんのちおほき如車輪焉しやりんのごとし
術三則 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
立退き今は改名かいめいして庄兵衞と名乘其元の名はしやう次郎つまとよ事元の名はうめと云者ならん天命にて其方がさい亂心らんしんなし我が手にあり加之しかのみならず親憑司早くも先達せんだつて牢舍申附たり同村名主傳吉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方儀不正の無之これなく而已のみならずが家の衰頽すゐたい再興さいこうせんことを年來心掛たくはへたる金子ををしむ事なく叔母早へ分與わけあたへたるはじんなり義なり憑司ひやうじしやう次郎とまじはりをたちを退ひたるは智なり又梅を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)