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數箇
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すうこ
この
中岳の
火口は
前に
記した
通り、
南北に
連續した
數箇の
池から
成立ち、
重なものとして、
北中南の
三つを
區別する。
大陸は
現今のように
五大洲に
分れてゐるけれども、
地球が
融けてゐた
状態から、
固まり
始めたときには、
單に
一つの
塊であつたが、それが
或作用のために
數箇の
地塊に
分裂し
但し
津浪を
伴ふ
程の
地震は
最大級のものであるから、
倒潰家屋を
生ずる
區域が
數箇の
國や
縣に
亙ることもあり、
或は
震原距離が
陸地から
餘り
遠いために、
單に
廣區域に
亙つて
大搖れのみを
感じ
例へば
阿蘇山の
活動の
中心たる
中岳は
南北に
長い
噴火口を
有し、
通常熱湯を
湛へてゐるが、これが
數箇に
區分せられてゐるので
北の
池を
阿蘇の
開祖と
稱へられてゐる
建磐龍命の
靈場とし、
中の
池
その
他歐洲にはイタリーに
四箇、ギリシヤに
一箇有名な
活火山があり、その
外にはイスランドに
數箇あるきりで、
北米の
東部、
或は
歐洲の
北部にゐる
人には、
火山現象を
目撃することが
容易でない。