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放
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さ
ふりがな文庫
“
放
(
さ
)” の例文
波邇賦
(
はにふ
)
坂
九
に到りまして、難波の宮を見
放
(
さ
)
けたまひしかば、その火なほ
炳
(
も
)
えたり。ここにまた歌よみしたまひしく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
幸
(
さいはひ
)
に一
杯
(
ぱい
)
を
酌
(
く
)
みて
歇息
(
やす
)
ませ給へとて、酒をあたため、
下物
(
さかな
)
を
列
(
つら
)
ねてすすむるに、赤穴
九一
袖をもて
面
(
おもて
)
を
掩
(
おほ
)
ひ、其の
臭
(
にほ
)
ひを
嫌
(
い
)
み
放
(
さ
)
くるに似たり。左門いふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
天の原 ふり
放
(
さ
)
け見れば 渡る日の 影も隠ろひ 照る月の 光も見えず 白雲も い行き憚り 時じくぞ 雪は降りける 語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 不尽の高嶺は
二、三の山名について
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
「多麻河に
曝
(
さら
)
す
手作
(
てづくり
)
さらさらに
何
(
なに
)
ぞこの児のここだ
愛
(
かな
)
しき」(巻十四・三三七三)、「
高麗錦
(
こまにしき
)
紐
(
ひも
)
解
(
と
)
き
放
(
さ
)
けて
寝
(
ぬ
)
るが
上
(
へ
)
に
何
(
あ
)
ど
為
(
せ
)
ろとかもあやに
愛
(
かな
)
しき」(同・三四六五)
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
天
(
あま
)
の原 ふり
放
(
さ
)
け見れば 渡る日の
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
▼ もっと見る
「わが舟は
明石
(
あかし
)
の浦に榜ぎはてむ沖へな
放
(
さ
)
かりさ夜ふけにけり」(巻七・一二二九)というのは、黒人の歌が伝誦のあいだに変化し、勝手に「明石」と直したものであろう。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
此年
(
ことし
)
二三
享徳
(
きやうとく
)
の夏、
二四
鎌倉の
御所
(
ごしよ
)
成氏朝臣
(
しげうぢあそん
)
、
二五
管領
(
くわんれい
)
の
上杉
(
うへすぎ
)
と御中
放
(
さ
)
けて、
館
(
みたち
)
兵
(
ひやう
)
火に跡なく滅びければ、御所は
二六
総州
(
そうしう
)
の御
味方
(
みかた
)
へ落ちさせ給ふより、関の東
忽
(
たちま
)
ちに乱れて
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
初め大后、日下
一
にいましける時、日下の
直越
(
ただこえ
)
の道
二
より、河内に
出
(
い
)
でましき。ここに山の上に登りまして、國内を見
放
(
さ
)
けたまひしかば、
堅魚
(
かつを
)
を上げて
舍屋
(
や
)
を作れる家
三
あり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
かくて
閨房
(
ねや
)
を
免
(
のが
)
れ出でて、庄司にむかひ、かうかうの恐ろしき事あなり。これいかにして
放
(
さ
)
けなん。よく
計
(
はか
)
り給へと
三二七
いふも、
背
(
うしろ
)
にや聞くらんと、声を
小
(
ささ
)
やかにしてかたる。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
ここに天皇見
放
(
さ
)
けたまひて、問はしめたまはく、「この
倭
(
やまと
)
の國に、
吾
(
あれ
)
を
除
(
お
)
きてまた君は無きを。今誰人かかくて行く」と問はしめたまひしかば、すなはち答へまをせるさまも、天皇の
命
(
みこと
)
の如くなりき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
月光を機縁とした恋の歌に、「吾背子がふり
放
(
さ
)
け見つつ嘆くらむ清き月夜に雲な棚引き」(巻十一・二六六九)、「真袖もち床うち払ひ君待つと居りし
間
(
あひだ
)
に月かたぶきぬ」(同・二六六七)等がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
“放”を含む語句
放擲
放下
追放
放棄
放蕩
放縦
突放
解放
放心
放浪者
遣放
放火
開放
放肆
放免
奔放
放任
放埒
手放
出放題
...