摺硝子すりがらす)” の例文
其所そこにも摺硝子すりがらすまつた腰障子こししやうじが二まいててあつた。なかでは器物きぶつあつかおとがした。宗助そうすけけて、瓦斯七輪ガスしちりんいたいた蹲踞しやがんでゐる下女げぢよ挨拶あいさつをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
まる小窓こまど摺硝子すりがらす
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
いへうちむししづぎるくらゐしんとしてゐた。摺硝子すりがらすてゝある玄關げんくわんて、ベルを二三してたが、ベルがかないとえてだれなかつた。宗助そうすけ仕方しかたなしに勝手口かつてぐちまはつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わざと遠慮ゑんりよして勝手口かつてぐちまはると、摺硝子すりがらすあかるいうつつて、なかはざわ/\してゐた。あががまち帳面ちやうめんつてこしけた掛取かけとりらしい小僧こぞうが、つて宗助そうすけ挨拶あいさつをした。ちやには主人しゆじん細君さいくんもゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)