“揷 ”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さ47.9%
はさ26.0%
さしはさ9.4%
さし5.2%
い3.1%
かざ1.0%
かざし1.0%
さしは1.0%
ざ1.0%
そう1.0%
は1.0%
サ1.0%
サシハサ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小房は恥しいほど胸が顫(ふる)えるのを感じながら、辰之助の好きな白菊の一輪を萱(かや)の中に活けた。柱懸けの一節切(ひとよぎり)にはあけびの蔓(つる)を揷(さ)した。
柿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ぱらぱらと頁(ページ)をめくってみると、或る頁に名刺ぐらいの大きさの写真が一枚揷(はさ)んであった。雀斑(そばかす)のありそうな、若い男の写真である。
旅の絵 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「青江の申すことは事実です」杉田庄三郎が口を揷(さしはさ)んだ、「……お嬢さまは先生から靖献遺言の御講義をお聴きになったと思いますが」
菊屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
古風に揷(さし)たり袋棚(ふくろだな)の戸二三寸明し中より脇差(わきざし)の鐺(こじり)の見ゆれば吉兵衞は立寄(たちより)て見れば鮫鞘(さめざや)の大脇差なり手に取上(とりあげ)鞘(さや)を拂て見るに只今人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
柱掛に紅梅が一と枝揷(い)けてあって、その下で顎十郎が口の端から涎を垂らして、ぼんやりと眼を見ひらいている。
顎十郎捕物帳:01 捨公方 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
提げパテンの蝙蝠(かうもり)を揷(かざ)さずして竹の子笠を被(き)る誠に清くして安樂の生涯羨ましき限りなり衣服調度の美を競ふは必竟(ひつきやう)自分の心を慰むる爲ならず人に羨まれん感服されんといふ爲なり其爲に心を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
たをれ、たをれ、揷(かざし)頭に
さかほがひ (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
亨一は此話の間に屡々喙(くちばし)を揷(さしは)さまうとしたがやつと女の詞の句切れを見出した。
計画 (新字旧仮名) / 平出修(著)
『水汲むギリシヤ少女』と云ふ名画の写真や一重芍薬(ひとへしやくやく)の艶なるを掴(つか)み揷(ざ)しにしたる水瓶など筆立や墨汁壺(インキつぼ)に隣りて無雑作に列べらる。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それがマタ・アリを大々的に利用したのだ。娼婦(しょうふ)型の美女が、微笑するスパイとして国境から国境を動きまわる。戦時である。歴史的な揷(そう)話にまでなってしまった。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
おばさんが殆(ほと)んどひとりで話し手になっていたが、無口なおじさんもときどきそれへ短い言葉を揷(は)さんだ。……
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
こんな話を残して行つた里の娘たちも、苗代田の畔に、めい/\のかざしの躑躅花を揷(サ)して帰つた。其は昼のこと、田舎は田舎らしい閨(ネヤ)の中に、今は寝ついたであらう。夜はひた更けに、更けて行く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
志斐ノ嫗(オムナ)の負け色を救ふ為に、身狭乳母(ムサノチオモ)も口を揷(サシハサ)む。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)