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おんもと
ふりがな文庫
“
御許
(
おんもと
)” の例文
これぎり
空
(
むなし
)
く相成候が、
余
(
あまり
)
に
口惜
(
くちをし
)
く
存候故
(
ぞんじさふらふゆゑ
)
、一生に一度の
神仏
(
かみほとけ
)
にも
縋
(
すが
)
り候て、此文には私一念を巻込め、
御許
(
おんもと
)
に
差出
(
さしいだ
)
しまゐらせ候。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
營
(
いとな
)
み候へ
共
(
ども
)
彼地は至て
邊鄙
(
へんぴ
)
なれば家業も
隙
(
ひま
)
なり
夫故
(
それゆゑ
)
此度同所を
引拂
(
ひきはら
)
ひ少々御
内談
(
ないだん
)
も致度事これありて
伯父上
(
をぢうへ
)
の
御許
(
おんもと
)
へ
態々
(
わざ/\
)
遠路
(
ゑんろ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
程経て次第に警備
弛
(
ゆる
)
みて
候得者
(
さふらへば
)
そのゝちは心安くかの
御許
(
おんもと
)
へ通ひ候、
然者
(
しかれば
)
これは去年の秋より実に一年後のこと也
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
丁度其時に将門もまた親王の
御許
(
おんもと
)
へ
伺候
(
しこう
)
して帰るところで、従兄弟同士はハタと御門で行逢ふた。
彼方
(
かなた
)
がジロリと見れば、
此方
(
こちら
)
もギロリと見て過ぎたのであらう。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
……さても
三人
(
みたり
)
一つ島に流されけるに、……などや
御身
(
おんみ
)
一人残り止まり給うらんと、……都には草のゆかりも枯れはてて、……当時は奈良の伯母御前の
御許
(
おんもと
)
に侍り。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
御許
(
おんもと
)
へ差出し置き候を一併せに
御推敲
(
ごすいこう
)
下され御遣しの程
希
(
ねが
)
ひ申上候。猶是は足下の高作を別紙に
認
(
したた
)
めを願ひ猶拙の悪作も相認め候て二枚戸に張り候つもりに御座候云々。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そこでそのワカクサカベの王の
御許
(
おんもと
)
においでになつて、その犬をお贈りになつて仰せられますには、「この物は今日道で得ためずらしい物だ。贈物としてあげましよう」
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
一筆
(
ひとふで
)
しめし上げ
※
(
まいらせそろ
)
。さてとや暑さきびしく
候
(
そうろう
)
ところ、皆様には
奈何
(
いかが
)
御暮しなされ候や。私よりも一向音信いたさず候えども、
御許
(
おんもと
)
よりも御便り
無之
(
これなく
)
候故、日々御案じ申上げ候。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
幼児
(
をさなご
)
の
御主
(
おんあるじ
)
よ、われをも
拯
(
たす
)
け
給
(
たま
)
へ。」このかた、かた、いふ
木札
(
きふだ
)
の
音
(
おと
)
が、
浄
(
きよ
)
い
鐘
(
かね
)
の
音
(
ね
)
の
如
(
ごと
)
く、
願
(
ねが
)
はくは、あなたの
御許
(
おんもと
)
までも
達
(
とゞ
)
くやうに。
頑是無
(
ぐわんぜな
)
い
者
(
もの
)
たちの
御主
(
おんあるじ
)
よ、われをも
拯
(
たす
)
け
給
(
たま
)
へ。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
「それでこそ早瀬は救われまする! ……救いの神様へ、宮様
御許
(
おんもと
)
へ!」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私よりの
御無沙汰
(
ごぶさた
)
、右の次第にて、まことに申訳なく候えども、あまり
御許
(
おんもと
)
よりも手紙なきゆえ、定めし子供を控え手もすくなく其日々々のことに追われ、
暇
(
いとま
)
なき
身
(
からだ
)
とは御察し申しながら
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
私事恥を恥とも思はぬ者との御さげすみを
顧
(
かへりみ
)
ず、先頃
推
(
お
)
して
御許
(
おんもと
)
まで
参
(
さん
)
し候胸の内は、なかなか御目もじの上の
辞
(
ことば
)
にも尽し
難
(
がた
)
くと
存候
(
ぞんじさふら
)
へば、まして廻らぬ筆には
故
(
わざ
)
と何も
記
(
しる
)
し申さず候まま
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ところがその矢がキジの胸から通りぬけて逆樣に射上げられて天のヤスの河の河原においでになる天照らす大神
高木
(
たかぎ
)
の神の
御許
(
おんもと
)
に到りました。この高木の神というのはタカミムスビの神の別の名です。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「大塔宮様
御許
(
おんもと
)
へ!」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
先達而
(
せんだつて
)
は
御許
(
おんもと
)
にて御親類のやうに仰せられ候御婦人に御目に掛りまゐらせ候。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ここに皇弟ミヅハワケの命が天皇の
御許
(
おんもと
)
においでになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
御許
(
おんもと
)
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
許
常用漢字
小5
部首:⾔
11画
“御許”で始まる語句
御許様
御許容
御許可
御許嫁
御許被下