弁当べんとう)” の例文
お母さんは、ものの二つのひつと、達二たつじの小さな弁当べんとうとを紙にくるんで、それをみんな一緒いっしょに大きなぬの風呂敷ふろしきつつみました。
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
いよいよおひるになって、みんながお弁当べんとうべるときとなったのです。ひとり、北川きたがわだけはつくえかって、宿題しゅくだいをしていました。
笑わなかった少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼくたちは弁当べんとうっていなかったのではらぺこになって、むらに二時頃じごろかえってた。それから深谷ふかだにまでおじいさんをとどけにいってくるのはらく仕事しごとではなかった。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
そこで、歓迎会がすむまで、おまえたち、本村の八幡さまや観音さんで遊ぶといい。お弁当べんとうは、波止場はとばででも食べなさいよ。そうだ、釣竿つりざおもってって波止場で釣りしたっておもしろいよ。どう?
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
二十せん弁当べんとう 秋 第二百三十九 二十銭弁当
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
学校がっこうくときには、鉛筆えんぴつや、ふで右手みぎてち、またお弁当べんとうをたべたり、おうちでみんなといっしょに、おぜんかってごはんをたべるときは
左ぎっちょの正ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「うんにゃ。も少しで。またすぐ晴れる。おらも弁当べんとう食うべ。ああ心配した。おらとらこ山の下まで行って見で来た。はあ、まんつがった。雨も晴れる。」
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
朝から大分の道のりを歩いたので腹がいていたが、弁当べんとうを使う場所がなかなか見つからなかった。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
ぼくたち、おかあさんが、かぜをひいてねているので、今日きょうは、弁当べんとうってこなかったんだ。」と、北川きたがわくんが、小田おだかって、はなしました。
笑わなかった少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
はらったら、弁当べんとう、先にべてろ。風呂敷ふろしきば、あの馬さ結付ゆいつけでおげ。ひるまになったらまた来るがら。」
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
かあさんは、おどろきなされたけれど、賢吉けんきちのいうようにしてくださいました。そして、おうちかえって、お弁当べんとうにお寿司すしを、こしらえてくだされたのです。
宿題 (新字新仮名) / 小川未明(著)
吉雄よしおは、学校がっこうへゆくのが、おくれてはならないとおもって、やがて、かばんをかたにかけ、弁当べんとうげてかけました。
ある日の先生と子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おかあさん、明日あすのお弁当べんとうは、おすしにしてね。」
少年の日二景 (新字新仮名) / 小川未明(著)