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廬
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ろ
ふりがな文庫
“
廬
(
ろ
)” の例文
王の優遇知る可くして、孝孺の恩に答うるに道を以てせるも、
亦
(
また
)
知るべし。王孝孺の読書の
廬
(
ろ
)
に題して
正学
(
せいがく
)
という。孝孺はみずから
遜志斎
(
そんしさい
)
という。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
余ノ
吟咏
(
ぎんえい
)
ヲ好ムヤ二十年来作ル所千余首ヲ下ラズ。去月望、都下ノ大災
延
(
ひ
)
イテワガ
廬
(
ろ
)
ニ及ベリ。炎威惨虐ニシテ百物蕩尽セリ。稿本マタ一紙ヲ留メズ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
と呟いて、何十年間の道境三昧の
廬
(
ろ
)
を出て、京都
紫竹
(
しちく
)
村の
鷹
(
たか
)
ヶ
峰
(
みね
)
の陣屋で、初めて、大御所に
謁
(
えっ
)
したのであった。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さればこの時の
風采
(
ふうさい
)
は、悪魔の手に捕えられた、一体の
善女
(
ぜんにょ
)
を救うべく、ここに
天降
(
あまくだ
)
った
菩薩
(
ぼさつ
)
に似ず、仙家の
僕
(
しもべ
)
の誤って
廬
(
ろ
)
を破って、下界に追い
下
(
おろ
)
された哀れな趣。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
南陽の
諸葛
(
しょかつ
)
が
廬
(
ろ
)
、
西蜀
(
せいしょく
)
の
子雲
(
しうん
)
が亭、何の
陋
(
ろう
)
かこれあらんという事もあります。それに御掃除が行届いていて大層お
綺麗
(
きれい
)
です。
此方
(
こちら
)
には
蠅
(
はい
)
がおらんで何より結構ですね。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
廬
(
ろ
)
州の軍吏
蔡彦卿
(
さいげんけい
)
という人が
拓皐
(
たくこう
)
というところの鎮将となっていました。ある夏の夜、鎮門の外に出て涼んでいると、路の南の桑林のなかに、白い着物をきた一人の女が舞っているのを見ました。
中国怪奇小説集:09 稽神録(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
書
(
ふみ
)
万巻
(
まんぐわん
)
の
廬
(
ろ
)
をいでゝ
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
最初は、断っておられたが、
懇請
(
こんせい
)
もだし難く、光秀様も遂に
廬
(
ろ
)
を出で、朝倉家に随身なさる事になった。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なにがしと呼ぶ婦人雑誌の
編輯人
(
へんしゅうにん
)
しばしばわが
廬
(
ろ
)
に
訪
(
と
)
ひ来りて通俗なる小説を書きてたまはれと
請
(
こ
)
ふこと
頻
(
しきり
)
なり。そもそも通俗の語たるやその意解しやすきが如くにしてまた解しがたし。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「何かのご縁でしょう。将軍は私にめぐり会うべく諸州をさまよい、私は将軍のお招きを
辱
(
かたじけ
)
のうすべく今日まで田野の
廬
(
ろ
)
にかくれて陽の目を待っていたのかも知れません」
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
坂の途中の石垣の土煙はその時
熄
(
や
)
んで、秋の大気は澄んでいた。汗をふき、
鍬
(
くわ
)
の手を止め、百姓たちは、
廬
(
ろ
)
を出る老龍と、
伴
(
ともな
)
われてゆく
鳳雛
(
ほうすう
)
のすがたとを、見送っていた。——
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まだ二十七歳でしかなかった青年孔明が、農耕の余閑、
草廬
(
そうろ
)
に抱いていた理想の実現であったのである。時に、三
顧
(
こ
)
して迎えた
劉玄徳
(
りゅうげんとく
)
の
奨意
(
しょうい
)
にこたえ、いよいよ
廬
(
ろ
)
を出て起たんと誓うに際して
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼が
廬
(
ろ
)
を出る日となると、幸村父子が高野の
麓
(
ふもと
)
から紀泉を通って、大坂へ入城するまでの間に、
途々
(
みちみち
)
、忽ち人数に加わる牢人者が四方から
馳
(
は
)
せ参じ、無慮二千余の手兵になっていたといわれている。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「では、かならず孔明の
廬
(
ろ
)
をお訪ねあそばすように」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……まげてひとつ、
廬
(
ろ
)
を出て、お助けくださるまいか
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廬
(
ろ
)
は、蹴放した。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廬
漢検1級
部首:⼴
19画
“廬”を含む語句
廬堂
草廬
出廬
廬遮那
茅廬
廬入野
直廬
阪谷朗廬
廬戸
廬原
廬舎那仏
仮廬
廬山
旧廬
山廬
静廬
廬江
小諸山廬
廬山寺
伝経廬
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