年齡としごろ)” の例文
新字:年齢
わしも、いまおもへば、そもじとおなほど年齡としごろ嫁入よめいって、そもじをまうけました。まんでへば、うぢゃ、あのパリス殿どのがそもじを内室うちかたにしたいといの。
れしくるまたしかに香山家かやまけものなりとは、車夫しやふ被布はつぴぬひにもれたり、十七八とえしはうつくしさのゆゑならんが、年齡としごろむすめほかにりともかず、うはさの令孃ひめれならんれなるべし
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
り店へ來りてお光さんに癲癇てんかんがあると言たる醫師いしや年齡としごろ云々しか/″\にて又面體めんてい箇樣々々かやう/\然も羽織はおりにはまるの中に桔梗ききやうもんついてゐたと申に因て日頃より見知る山田元益に面體めんてい恰好かつかうばかりでなく羽織はおりもんも相違なければ確に夫とお光さんに話しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
餘所よそほかへ御縁付といふ事ならばいと似附につかはしき縁談えんだんが御座りまするが如何いかゞであるかと申すはほかの事ならず吾儕家わたくしどもの若主人は十九になり箇樣々々かやう/\孃樣ぢやうさまとは年齡としごろから容貌の程も一つゐなれば此方へよめにお貰ひ申す譯には參りますまいかと問ば主個あるじかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
變更へんがへするとは物の不思議と思つてゐたが此咄このはなしでやう/\もとわかつたり然ども醫師といふ奴が態々わざ/\彼所かしこへ行しうへあらぬことさへならべしはどうかんがへても合點がてんゆかずモシ小僧どん其醫師の年齡としごろ恰好かつかうその他に是ぞと云ふ目印はハイ登時そのとき吾儕わたしは家にゐたゆゑお茶も出たり話にも聞惚きゝほれよく/\見ましたが年の頃は二十七八まる顏にして色黒くはな
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)