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宜
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よけ
春は俗を狂せしむるに
宜れど、秋の士を高うするに
如かず。花の人を酔はしむると月の人を
清ましむるとは、
自から
味を異にするものあり。
殺し
誰知ぬ樣になし
成人の後に
名乘出べしと心
太くも十二歳の時
始て
起す
大望の志ざしこそ
怖ろしけれ既に其歳も
暮て十二月十九日と
成ければ感應院には
今日は天氣も
宜れば
煤拂ひを
付るなどとは
必竟お熊殿の
取扱ひ惡き
故起る事なり何は
兎もあれ
兎角家の丸く
治まるが
宜れば何事も
堪忍有て
隱居有べしと
勸めけるにお常は大いに
立腹して一々云
爭ひ氣に入ぬ
聟なれば
地面を
聞直八
其は
高價私は百姓のことだから身には
少も
構ひは無い見てくれさへ
宜れば
好眞の御
祝儀差だ
最些と負て下さい道具屋
否々此品は
堅い
代物なれば夫よりは少しも
引やせんと是より
暫時直段の
押引を