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うらな
ふりがな文庫
“
卜
(
うらな
)” の例文
七月七日の酉の刻に地震有りて、富士の絶頂崩ること数百丈なり、
卜部宿禰
(
うらべのすくね
)
大亀を焼いて
卜
(
うらな
)
ひ、陰陽博士占文を開いて見るに、国王位を
日本天変地異記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「俺は今日浅草の観音様へ行ったのさ。思い切りお
賽銭
(
さいせん
)
をあげて、半日拝んだ揚句、この縁談を
卜
(
うらな
)
うつもりで
御神籤
(
おみくじ
)
を
抽
(
ひ
)
いた——」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
秀継は、赤面したが、なお何とかして、利家を思い止まらせようと試みてか、わざと、
卜
(
うらない
)
の
上手
(
じょうず
)
をよんで、出陣の吉凶を
卜
(
うらな
)
わせた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは私もK坂の夜店に加わって、手相
卜
(
うらな
)
いの店を張ろうというのだった。そして腰をどっしりと落付けて、かの両人の見張を行おうとするのだった。
大脳手術
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ここまでお話ししたのでございますから、これから私の女難の二つ三つを
懺悔
(
ざんげ
)
いたしましょう。売卜者はうまく私の行く末を
卜
(
うらな
)
い当てたのでございます。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
モメて仕様が無い。ホラ、あの話ねえ——段々
卜
(
うらな
)
ってみると、盗人が出て来ましたぜ。
可恐
(
おそろ
)
しいもんだねえ
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
后まず
懐
(
ふところ
)
より兎を出しその動作を見て必勝と
卜
(
うらな
)
い定め臣下皆そのつもりで勇み立ちてたちまちローマ方七万人を
鏖殺
(
おうさつ
)
したがついに兵敗れて後は自ら毒を仰いで死んだ。
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その人々の家族が安否を心配して自分に
卜
(
うらな
)
ってもらいに来たものが沢山あったからだとのこと。
地震なまず
(新字新仮名)
/
武者金吉
(著)
(この心が常に、如何なる場合でも彼の誠実を多少づつ裏切るやうな事が多かつた)さて、彼はこの花の木で自分を
卜
(
うらな
)
うて見たいやうな気持があつた——「薔薇ならば花開かん」!
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
沢井様の草刈に頼まれて朝
疾
(
はや
)
くからあちらへ上って働いておりますと、五百円のありかを
卜
(
うらな
)
うのだといって、仁右衛門爺さんが、八時頃に遣って来て、お
金子
(
かね
)
が紛失したというお
居室
(
いま
)
へ入って
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの太鼓とタンバリンに勝とうとすると、いい加減声が潰れてしまう——おや! 卓さんは? あの人を引っ張って行って
卜
(
うらな
)
いの夜店を出させると、うまく往きゃあ煙草銭ぐらいにはなるんだがな。
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
「俺は今月淺草の觀音樣へ行つたのさ。思ひ切りお
賽錢
(
さいせん
)
をあげて、半日拜んだ揚句、この縁談を
卜
(
うらな
)
ふつもりで
御神籤
(
おみくじ
)
を
抽
(
ひ
)
いた——」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もし誰か、
燈火占
(
とうかうらない
)
をなすものがいて、この夜の灯に対していたら、すでに何かの
凶兆
(
きょうちょう
)
が、夜霧の
暈
(
かさ
)
や
丁子
(
ちょうじ
)
の明暗にも、
卜
(
うらな
)
われていたかも知れない。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
古い
洋傘
(
こうもり
)
の
毛繻子
(
けじゅす
)
の今は炬燵掛と化けたのを叩いて、隠居は
掻口説
(
かきくど
)
いた。この人の老後の楽みは、
三世相
(
さんぜそう
)
に基づいて、隣近所の農夫等が吉凶を
卜
(
うらな
)
うことであった。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その証拠は『
説苑
(
ぜいえん
)
』十二に秦と楚と
軍
(
いくさ
)
せんとした時、秦王人を楚に
遣
(
つか
)
わす、楚王人をしてこれに
汝
(
なんじ
)
来る前に
卜
(
うらな
)
いしかと問わしむると、いかにも卜うたが吉とあったと答えた。
十二支考:06 羊に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ゆえに、朕は意を決し、呉を
伐
(
う
)
つため、これまで進発して来た途中であるが、前途の吉凶いかがあろうか。
忌憚
(
きたん
)
なく、仙翁の
卜
(
うらな
)
う旨を聞かせてもらいたい
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「縁談の
卜
(
うらな
)
いはしおらしいでしょう。親分、あんな事を言うくせに、お染に未練があるんだね」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
豊世はまだ聞いて貰いたいという風で、ある時自分の一生を
卜
(
うらな
)
って貰ったことがあった。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
いま玄徳に向って成都の大軍をうごかすにあたり、勝か敗かひとつ
卜
(
うらな
)
わせてみるのも無駄ではあるまい。易によって、また大利を得るかもしれん。どうだろう諸公
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「縁談の
卜
(
うらな
)
ひはしをらしいでせう。親分、あんな事を言ふくせに、お染に未練があるんだね」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それ鳥の
音
(
ね
)
に
卜
(
うらな
)
ひて
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
卜
(
うらな
)
わせようというわけではない。この一戦こそ蜀の運命を左右するものだから、万全を期して、凶を招くようなことは、少しでも踏むまいと念ずるからだ。これも国を
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「今申し上げた牛飼の女のことが、太守に聞えたので、管輅を召し、山鶏の毛と、印章の
嚢
(
ふくろ
)
を、べつべつな
筥
(
はこ
)
にかくして
卜
(
うらな
)
わせてみたところ、寸分たがわず、あてたと申しまする」
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「わが生涯の門立ちを決する日は、いつが吉日か、謹んで
卜
(
うらな
)
いを立てよ」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朱雋は、陣頭に立って、賊の宛城の運命を、かく
卜
(
うらな
)
った。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
卜
(
うらな
)
い」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“卜(占い)”の解説
占い(うらない)とは様々な方法で、人の心の内や運勢や未来など、直接観察することのできないものについて判断、予言することや、その方法をいう。卜占(ぼくせん)や占卜(せんぼく)ともいう。
(出典:Wikipedia)
卜
漢検準1級
部首:⼘
2画
“卜”を含む語句
卜者
売卜者
売卜
卜筮
卜占
卜部
卜居
占卜
卜筮者
卜定
賣卜
占卜者
卜占者
卜伝
亀卜
半井卜養
医卜
卜屋算
卜部兼好
塚原卜伝
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