公平こうへい)” の例文
すると、この自然しぜんおそろしさは、さすがに公平こうへいであるというようながしたのです。なぜなら、自分じぶんひとりがおそろしいのでない。
酒屋のワン公 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わしのをひの、おとうとの! おゝ、御領主とのさま! おゝ、をひよ! わがつま! おゝ、大事だいじの/\、親族うから血汐ちしほながされてゐる! 公平こうへい御領主ごりゃうしゅさま
どっちもかずにあらそっていたが、審判しんぱん公平こうへいと、他藩たはん輿論よろんには勝てない。で、とうとう石見守いわみのかみを折った。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
院長いんちょう茫然ぼんやりとブロンジンのドクトルをたが。『しかし公平こうへいかんがえなければなりません。』とうた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
曰ふ、會津藩士あひづはんしは、性直にして用ふ可し、長人ちやうじんの及ぶ所に非ざるなりと。夫れくわいちやうてきなり、かも其の言かくの如し。以て公の事をしよすること皆公平こうへいなるを知るべし。
かれは、公平こうへいかみさまにかってうったえたなら、あるいは、自分じぶんねがいをいてくだされないことはないというがした。
酒屋のワン公 (新字新仮名) / 小川未明(著)
院長ゐんちやう茫然ぼんやりとブロンヂンのドクトルをたが。『しか公平こうへいかんがへなければなりません。』とふた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
すそのみじかい着物と膝行袴たっつけが、一枚ずつ公平こうへいにわたされた。あのおしゃべりの蛾次郎も、口をきく元気もなく、ただいくつもおじぎをつづけて、ぬれた着物をそれに着かえた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかたがないから、公平こうへいに、かわるがわる、せてやると、なかにはうまをひいてあるかせてくれというのもある。どもは、しょうじきだ、おもったとおりいうのだな。
春さきの朝のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
検証役けんしょうやく鐘巻一火かねまきいっかは、公平こうへいに、最後さいごだんをくだして、蔦之助や小文治たちにいった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いっさいを平等びょうどうに、公平こうへいに、太陽たいようは、そのあたたかなひかりかがやかしたのです。このとき、こずえのしたゆきなかから、ぼっちゃんのあか帽子ぼうしが、いくらかいろがさめてました。
奥さまと女乞食 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ずるいや、おかあさん、公平こうへい分配ぶんぱいしてくださいね。」と、二郎じろうさんが、さけびました。
お母さんはえらいな (新字新仮名) / 小川未明(著)
「それごらんなさい。おかあさんは、かんじょうしなくても公平こうへいでしょう。」
お母さんはえらいな (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おかあさんは、いつも、公平こうへい分配ぶんぱいするじゃありませんか。」
お母さんはえらいな (新字新仮名) / 小川未明(著)