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にんてい
ふりがな文庫
“
人体
(
にんてい
)” の例文
旧字:
人體
これが真新しいので、ざっと、年よりは
少
(
わか
)
く見える、そのかわりどことなく
人体
(
にんてい
)
に貫目のないのが、
吃驚
(
びっくり
)
した息もつかず、声を継いで
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とにかくしかしそれにしてもと、あんまりお帽子の
菱
(
ひし
)
がたが神経質にまあ
一寸
(
ちょっと
)
詩人のやうに鋭く
尖
(
とが
)
っていささかご
人体
(
にんてい
)
にかゝはりますが
電車
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
しかも、斬られたこれらの
人体
(
にんてい
)
を見ると、後ろからついて来ている送りよた者の種類とは違って、いずれも、れっきとした武士姿である。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「上杉家は、謙信以来、士風正しく、義理明白な国がらではあったが、当主の景勝も、まことに
律義
(
りちぎ
)
な
人体
(
にんてい
)
とみえる……」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遍路が村にはいってきて、この村に善根の宿をする家はないか、と
尋
(
たず
)
ねると、村人はすぐに君子の家を教えた。だから種々様々な
人体
(
にんてい
)
の遍路が泊まっていった。
抱茗荷の説
(新字新仮名)
/
山本禾太郎
(著)
▼ もっと見る
面倒だから、いっそさよう仕ろうか、敵は大勢の事ではあるし、ことにはあまりこの辺には見馴れぬ
人体
(
にんてい
)
である。
口嘴
(
くちばし
)
が
乙
(
おつ
)
に
尖
(
とん
)
がって何だか
天狗
(
てんぐ
)
の
啓
(
もう
)
し
子
(
ご
)
のようだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「何だか誠に風の悪さうな
人体
(
にんてい
)
で御座いましたが、
明日
(
みようんち
)
参りましたら通しませうで御座いますか」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
幸子は何と云う訳もなくはっとして、その連れの男の
人体
(
にんてい
)
を問い
質
(
ただ
)
して見たかったのであるが、桑山夫人の前があるので、ああそう、と、わざと軽く聞き流してしまった。
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「眼が付かいで何としょう。縦から見ても横から見ても
土地侍
(
じざむらい
)
とは見えぬ
人体
(
にんてい
)
じゃもん」
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
関東防禦の儀は、しかるべき
人体
(
にんてい
)
相選み申し付けられ候よう、
御沙汰
(
ごさた
)
に候事。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
よほどの大人物か、さもなければ浮世を茶にしたとぼけた
人体
(
にんてい
)
に相違ない。
顎十郎捕物帳:16 菊香水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それに本多家、遠藤家、平岡家、鵜殿家の
出役
(
しゅつやく
)
があって、先ず三人の
人体
(
にんてい
)
、衣類、持物、
手創
(
てきず
)
の
有無
(
ゆうむ
)
を取り調べた。創は誰も負っていない。次に永井、久保田両
徒
(
かち
)
目附に当てた口書を取った。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
文「その
人体
(
にんてい
)
はどんな者でありました」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
だが、かぶっている笠をとりもしないで、
鉈
(
なた
)
を腰にさしながら、小腰をかがめている
人体
(
にんてい
)
は、思ったほど老人ではありません。
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
だれがてめえのような
女乞食
(
おんなこじき
)
のビタ
銭
(
せん
)
を、
掏
(
す
)
ったり
抜
(
ぬ
)
いたりするバカがあるものか、ものをぬすまれましたという
人体
(
にんてい
)
は、もう少しなりのきれいな
人柄
(
ひとがら
)
のいうこッた
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いや/\、めくらを装って油断をさせ、此方の
人体
(
にんてい
)
を見とゞける所存ではないのか。
何処
(
どこ
)
から来たものか知れないけれども、めくらが一人でこんな時刻にこんな所へ来られるであろうか。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
時々、あの辺で今まで見た事の無い
婆様
(
ばあさん
)
に逢うものがございますが、何でも
安達
(
あだち
)
が原の一ツ
家
(
や
)
の
婆々
(
ばば
)
という、それはそれは凄い
人体
(
にんてい
)
だそうで、これは多分山猫の
妖精
(
ばけもの
)
だろうという
風説
(
うわさ
)
でな。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「左様でございます、
破落戸
(
ならずもの
)
か、
賭博打
(
ばくちうち
)
のような
人体
(
にんてい
)
でもあり、口の利き方はお武家でございました、大方、浪人の食詰め者でございましょう」
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
道庵と昔話の相手をしたその
僧形
(
そうぎょう
)
の
人体
(
にんてい
)
にも似ているようなのが、力を合わせて、必死と米友を取押えにかかります。
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「へえ、鳥沢の粂、そんな者があるにはあるんでございますが、お話を申し上げるような
人体
(
にんてい
)
ではございません」
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
いいかね、今の徳川家には、ああいって人斬り商売をするような
人体
(
にんてい
)
がないんでげす、ところで、命知らずの無頼者を、金で買い集めてやらせるんでげす。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そこで米友が立止まって、これこれこういう
人体
(
にんてい
)
の
仁
(
じん
)
が通らなかったかということを、米友としてはかなり気を落ちつけたつもりで尋ねると、物売屋の女房が
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この大の男は、貧窮組とは非常に趣を異にして、その骨格の
逞
(
たくま
)
しいところに、
小倉
(
こくら
)
の袴に
朱鞘
(
しゅざや
)
を横たえた風采が、不得要領の貧窮組に見らるべき
人体
(
にんてい
)
ではありません。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
といってこの六尺豊かの髯面の大男、そのものの
人体
(
にんてい
)
がまた甚だ疑問で、相手を向うに廻して荒れていなければ、これが
無頼漢
(
ぶらいかん
)
の仲間の兄貴株であろうと見るに相違ない。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その、岸へ飛びついて来た
人体
(
にんてい
)
を見ると、野侍のようなのがあり、安直な長脇差風のもあれば、三下のぶしょく渡世もあり、相撲あがりもあり、三ぴんもあり、折助風なのもある。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“人体”の意味
《名詞》
人 体(じんたい、じんてい、にんてい)
(じんたい、じんてい)人間の体。
(じんてい、にんてい)人柄。人品(がいいこと)。
(にんてい)容姿。外見。
(出典:Wiktionary)
“人体”の解説
人体(じんたい、en: human body)とは、人間の体を指す。
(出典:Wikipedia)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
体
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
“人体”で始まる語句
人体力学
人体改良
人体模型
人体模形
人体測定学
人体集成手術隊