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ひとしごと
人仕事に
忙しい家の、晩飯の支度は遅く、
丁ど
御膳。
取附の障子を
開けると、
洋燈の
灯も
朦朧とするばかり、
食物の湯気が立つ。
呑ながら今も云通り兄も
近來にては丸龜中先一番の旅籠屋だとの
評判さ
其所で人間の運と云者は知れぬ者元はと云へば
些細な居酒屋にて
亭主が死んだ
後は後家一人ゆゑ
漸々浣洗濯人仕事を
九
月の
末よりなれば
此月は
何うでも
約束の
期限なれど、
此中にて
何となるべきぞ、
額を
合せて
談合の
妻は
人仕事に
指先より
血を
出して
日に
拾錢の
稼ぎも
成らず、三
之助に
聞かするとも
甲斐なし
大工町という
片側町で、片側はお寺ばかりある処へ
荒物店を出し、詰らぬ物を売って商い致す
中に、お梅もだん/\慣れまして、
外に
致方も無いから
人仕事を致しますし、碌には出来ませんが
人仕事などをしたのであるが、つゞまやかにして、
物綺麗に住んで、お辻も身だしなみ
好く、
髪形を崩さず、
容色は町々の評判、以前五百
石取の
武家、
然るべき
品もあつた