三枚さんまい)” の例文
給金きふきんをのこらず夜具やぐにかける、くのが二枚にまいうへへかけるのが三枚さんまいといふ贅澤ぜいたくで、下階した六疊ろくでふ一杯いつぱいつて、はゞかりへきかへりあし踏所ふみどがない。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つぎあさしもしろ庭葢にはぶたわらにおりた。切干きりぼしむしろ三枚さんまいばかりその庭葢にはぶたうへいたまゝで、切干きりぼしにはこほり粉末ふんまつにしたやうなしもつてて、ひがしもり隙間すきまからとほ朝日あさひにきら/\とひかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
山邊やまべ赤人あかひとを、もゝはなかすみあらはし、それ百人一首ひやくにんいつしゆ三枚さんまいめだ……田子たごうら打出うちいでてれば白妙しろたへの——ぢやあない、……田子たごうらゆ、さ、打出うちいでてれば眞白ましろにぞ、だと
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
切符きつぷ三枚さんまいたのむと、つれをさがしてきよろついた樣子やうすあんじて、赤帽君あかばうくん深切しんせつであつた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……いて、眞實ほんたうにはなさるまい、伏木ふしき汽船きせんが、兩會社りやうくわいしやはげしく競爭きやうさうして、乘客じようきやく爭奪さうだつ手段しゆだんのあまり、無賃銀むちんぎん、たゞでのせて、甲會社かふくわいしや手拭てぬぐひ一筋ひとすぢ乙會社おつくわいしや繪端書ゑはがき三枚さんまい景物けいぶつすとふ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
三枚さんまい?」
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)