“鐘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かね69.6%
がね19.9%
つりがね3.1%
しょう2.5%
ばん1.9%
ベル1.2%
チャペル0.6%
おもり0.6%
ゴング0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かねると、生徒せいとらは、さきあらそって廊下ろうかからそとへとかけしました。そのとき、りょう一は、先生せんせい教員室きょういんしつへいかれるあとったのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
老人ろうじんたちは、ごんごろがねわかれをしんでいた。「とうとう、ごんごろがねさまもってしまうだかや。」といっているじいさんもあった。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
その種名スペシフィック・ネームのカムパヌラータは「鐘形ノ」という意味でそれはその桜の花弁が正開せず常に半開きでそれがちょうつりがねの形をしているからである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
しょうの鳴るごとに、武蔵は、悔いのみを揺すぶられた。ひしひしと後悔されることばかりへ追憶がゆくのである。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ピューッ……ピューッと、いよいよつの魔風まかぜの絶え間に、近くのすりばん、遠くの鐘、陰々と和して町々の人を呼びさます。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
組子細工のゴシック風の尖塔せんとうがそのなかに包まれて眠っているほの暗い大気の静寂をやぶって、一時間ごとにふいに陰鬱いんうつな音をたてて響きわたる教会のベルの深い鈍い音色に
また、その童子人形の右手が、シャビエル上人しょうにん遺物筐シリケきょうになっていて、報時の際に、チャペルを打つことも御存じでいらっしゃいましょう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
女房はしかたなしに人を頼んで、荒川へ持って往って流してもらったが、箱は投げこんだ処へおもりけたように浮かんだままで流れなかった。
偶人物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
四時半になるとゴングが鳴り、演技は闘牛士トレロスの入場式で始まる。
闘牛 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)