“半鐘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんしょう80.0%
はんしよう13.3%
ばん3.3%
ばんしょう3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
町の木戸が厳重に閉されていて番太郎ばんたろう半鐘はんしょうたたく人もいないのにひとりで勝手に鳴響いている。種彦は唯ただ不審のおもいをなすばかり。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
半鐘はんしようの音だの、人の騷ぐ聲だのは聞えるけど、一體どこにどの位水が出たんだか、まるで分らないのよ。
梅龍の話 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
走って来る者、逃げる者、避難する者、荷出しする者、それを見物する弥次馬連! スリ半鐘ばん高音たかね、人々の悲鳴、そいつを縫って聞こえたのは
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
もはや、炎々と燃えさかって来た広海屋の大屋台——そのほむらの明るさは、既に、そこら中人の顔、眉毛の数までがわかるほどだ。ごく近い、火の見では、激しい半鐘ばんしょうのひびき!
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)