“われし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
我知78.6%
吾知21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれかしらげては水車みづぐるままた畫板ゑばんむかふ、そしてり/\愉快ゆくわいらしい微笑びせうほゝうかべてかれ微笑びせうするごとに、自分じぶん我知われしらず微笑びせうせざるをなかつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いまはと決心けつしんほぞかたまりけんツト立上たちあがりしがまた懷中ふところをさしれて一思案ひとしあんアヽこまつたと我知われしらず歎息たんそくことばくちびるをもれて其儘そのまゝはもとのとほ舌打したうちおとつゞけてきこえぬ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
肋骨材等ろくこつざいとう諸般しよはん構造こうざうながめ、また千變萬化せんぺんばんくわなる百種ひやくしゆ機關きくわん説明せつめいいたときは、ほとんどこれ人間にんげんわざかとうたがはるゝばかりで、吾知われしらず驚嘆きやうたん叫聲さけびはつすることきんなかつた。
今まで団体的に旋回していたものが、吾知われしらず調子をはずして、一人圏外けんがいにふり落された時のように、淡いながら頼りを失った心持で、彼女は自分のうちの玄関を上った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)