“やはり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
矢張89.8%
依然4.2%
仍且2.5%
猶且1.7%
依様0.8%
依旧0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是迄これまでだつて、私は貴方のことに就いて、なんにも世間の人に話した覚は無し、是から将来さきだつても矢張やはり其通り、何も話す必要は有ません。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
すると筑波は「久しゅう逢わなんだねえみいちゃん。何様どうしたんだえ。よう帰ってお出でだ」と云いそうに依然やはりゆったりとして気高く清く眺められた。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
仍且やはり氣に懸ツてならぬ。そして惱む。幾ら美術家でも、女の心まで裸體にして見る權能けんのうがないから爲方が無い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
実に可懐なつかしかつたのです、顔を見ると手をつて、たゞち旧交きふこうあたゝめられるとわけで、其頃そのころ山田やまだわたし猶且やはり第二中学時代とかはらずしばんでましたから、往復わうふくともに手をたづさへて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
当時たうじすで素人芸しろうとげいでないと評判ひやうばん腕利うできゝで、新躰詩しんたいしこと其力そのちからきはめて研究けんきふする所で、百枚ひやくまいほどの叙事詩じよじしをも其頃そのころ早く作つて、二三の劇詩げきしなどさへ有りました、依様やはり我々われ/\同級どうきふでありましたが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
の雑誌も九号くがうまでは続きましたが、依様やはり十号からよくが出て、会員に頒布はんぷするくらゐでは面白おもしろくないから、あたひやすくしてさかん売出うりだして見やうとふので、今度こんどは四六ばい大形おほがたにして、十二ページでしたか
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
風「然し真人間時分の朋友であつた僕等にかうして会つてゐる間だけは、依旧やはり真人間で居てもらひたいね」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)