“ねず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不寝28.1%
21.9%
杜松18.8%
根津9.4%
鼠色9.4%
不寢6.3%
念珠3.1%
𣜌3.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不寝ねず権現と書せり、また貞享四年印本『江戸鹿子』に不寝権現、千駄木せんだぎ村、ねずとは大黒天神を勧請しけるにや
が。まどろみかけるひまもなく、宮のそばに近くいる不寝ねずノ番の一将が来て、またぞろ、彼の神経をがせた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから越後を通って九月にはもう羽前のねずヶ関に来ているから、この地では腰を落ち付けて休む家もなかったのである。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
山形県に入ってはねずヶ関・三瀬さんぜの辺からしだいに多くなり、果もなく北の方へ続いている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
木曽の五木と称されている、杜松ねず羅漢柏あすなろさわら落葉松からまつひのきなどが左右に茂っている。
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
杜松ねずの木の下に坐つて、ポオル叔父さんと三人の子供とは岡の上にす光の見えるのを待つてゐました。
第四は本所深川日本橋京橋きょうばし下谷したや浅草あさくさ等市中繁華の町に通ずる純然たる運河、第五は芝の桜川さくらがわ根津ねず藍染川あいそめがわ、麻布の古川ふるかわ
根津ねず大観音だいかんのんに近く、金田夫人の家や二弦琴にげんきんの師匠や車宿や、ないし落雲館らくうんかん中学などと、いずれも『吾輩わがはいねこである』の編中でなじみ越しの家々の間に
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
中古の鼠色ねず縮緬ちりめん兵児帯へこおびが、腰でだらしなくもなく、きりっとでもなく穏健おんけんしまっている。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
茶店の床几しょうぎ鼠色ねず羽二重はぶたえ襦袢じゅばんえりをしたあら久留米絣くるめがすりの美少年の姿が、ちらりと動く。
桃のある風景 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
カピ妻 さいの、其時分そのじぶんにはきつ鼠捕ねずみとりであったさうな。したが、わたしが不寢ねずばんをするゆゑ、いま其樣そのやうねずみをばらすことぢゃない。
千兩の金がありますから、至極嚴重にして置きました。その上、燈明はけたまゝ、二人の小僧が、不寢ねずの番をして見張つて居りました。若い者ですから、少し位の居眠りはしたかも知れませんが、二人一度に眠つたこともなく、二人一緒に小用にも立たず、須彌壇から眼は離さなかつたと申します。
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
磐城の連山の雲霧の彼方かなたに、安達ヶ原がある、陸奥みちのくのしのぶもじずりがある、白河の関がある、北海の波に近く念珠ねずせきもなければならぬ。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
檜木ひのきさはら明檜あすひまき𣜌ねず——それを木曾きそはうでは五木ごぼくといひまして、さういふえたもりはやしがあのふか谷間たにあひしげつてるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)