“とうせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
盗泉23.5%
唐船11.8%
陶潜11.8%
刀尖5.9%
刀潜5.9%
刀箭5.9%
刀錢5.9%
唐扇5.9%
唐箋5.9%
当籤5.9%
当選5.9%
登仙5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盗賊の物を飲んだり食ったりするのは厭だ、かっしても盗泉とうせんの水を飲まず、其のくらいの事は山三郎存じて居ります、其方そちらで勝手にお飲みなさい、わしは釣にきますとき
平家の船には唐船とうせんが混っていた。
悠然トシテ南山という陶潜とうせんの言葉がある。それを持って来たので、蛙が木の枝にいてぼんやりと一方を見ているのは、悠然として南山を見ているのだな、というのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
彼が、かごの中で、激しく身じろぎしたとき、ぐうっと、通して来る刃は、多くて四本——その四本の刀尖とうせん交叉こうさする一点を中心に四ツの空間があるのだった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
こういう腹だったのが、爾後じご幾星霜、関七流の末に人多しといえども、いまだ孫六のやすりに手が届いて別書を発見したものはなく、従って水火合符刀潜とうせんの儀、夢にも知れずにすぎて来たのである。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そして、大衆論議の場とされている大講堂の輪奐りんかんは、はや論議のない甲冑かっちゅう刀箭とうせんに埋まり、ただ見る階廊の角に、一りゅうの錦の旗が、露をふくんで垂れていた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その古錢こせん小刀こがたなかたちをした刀錢とうせんくはかたちをした布泉ふぜんといふものでありまして、それがしゆうをはごろ出來できぜにであるといふので、年代ねんだいたしかにきめられるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そして甥が行李の底にしまっていた白鞘しらさやの短刀を捜したが、それは見つからなくて、代りに笹村が大切に保存していたある人の手蹟をとどめた唐扇とうせんなどが出て来た。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
彼は唐箋とうせんをのべて、醤買石あてに手紙を書いた。
度々怪しからん事を想って、人知れず其を楽しんで居たのは事実だけれど、勧業債券を買った人が当籤とうせんせぬ先から胸算用をする格で、ほんの妄想ぼうそうだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
いいかげんな約束やくそくをして、民衆みんしゅうだいにし、ただ当選とうせんすれば、いいとしたのだ。そして、いよいよ権力けんりょくつと、自分じぶんたちの都合つごうばかりかんがえて、大衆たいしゅうてられてきたのだ。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここに修業の道士は、毎年九月三日の夜をもって、一人は登仙とうせんすることを得るという旧例があった。