“しきだい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
式台39.1%
敷台21.7%
敷臺13.0%
式代8.7%
色代8.7%
式臺4.3%
式体4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、さすがの藤井紋太夫も、悲痛な覚悟をきめたらしく、式台しきだいに列座して、当主綱条つなえだ以下家臣一統とともに、老公の駕籠を見送るときは、その眉宇びう生色せいしょくもなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
剣士一統、矢鱈やたらに柄を叩いて敷台しきだいから前庭まえの植込み、各室へ通ずる板廊いたろうのあたりをガヤガヤ押し廻っていると
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
とり玄關げんくわん敷臺しきだい掃出はきだしながら如何に相手が青年にさいでも日がない故とぼけるにも餘程ほねをれたはへしかし五十兩の仕業しごとだからアノ位なる狂言きやうげんはせにや成舞なるまひと長庵はひとり微笑みつゝ居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
頼長にあごで招かれて、藤内兵衛遠光とうないひょうえとおみつは烏帽子のひたいをあげた。彼は信西入道を仰ぎ見て、更にうやうやしく式代しきだいした。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
日本の国の中では天皇すめらみこと御一人に対し奉りてのほかは、色代しきだいを捧ぐる必要のない、御血統に生れ給うたお方ではないかと思われるほど、それほど自然に、この貴公子の尊大な言語挙動が
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
出口でぐちやなぎ振向ふりむいてると、もなく、くるまは、御神燈ごしんとうのきけた、格子かうしづくりの家居いへゐならんだなかを、常磐樹ときはぎかげいて、さつべにながしたやうな式臺しきだいいた。明山閣めいざんかくである。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたし磨込みがきこんだ式臺しきだいつて、番頭ばんとう女中ぢよちう左右さいうにしたまゝ、うつかりいた。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
白金襴しろきんらん袈裟けさがわけて背をたかく見せている範宴のすがたが、式体しきだいする吉水門の人々に身を低めつつ静かに奥へとおった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)