“生色”の読み方と例文
読み方割合
せいしょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間に、彷徨さまよう市民たちは、たった一晩のうちに、生色せいしょくうしない、どれを見ても、まるで墓石はかいしの下から出て来たような顔色をしていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
けれど、まだうぐいすとしんじきれず、にとってると、草色くさいろをしたはねは、すでに生色せいしょくがなく、からだはこわばっているが、うぐいすにちがいなかったのです。
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、さすがの藤井紋太夫も、悲痛な覚悟をきめたらしく、式台しきだいに列座して、当主綱条つなえだ以下家臣一統とともに、老公の駕籠を見送るときは、その眉宇びう生色せいしょくもなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)