“色代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しきたい77.8%
しきだい22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「信孝様さえ、下馬して色代しきたいされたのに、駕籠のままで通るとは不遜ふそん極まるやつだ。——猿めが、もう天下でも取ったように心得おるか」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、でっぷり肥ったる大きな身体を引包む緞子どんすはかま肩衣かたぎぬ、威儀堂々たる身を伏せて深々と色代しきたいすれば、其の命拒みがたくて丹下も是非無く、訳は分らぬながら身を平めかしらを下げた。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこで、いよいよ図にのった、この白徒しれものが、「まっぴら、ごめんくださいまし」と、色代しきだいするような手つきをして、膝行頓首しっこうとんしゅ、通り過ぎて行く。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
日本の国の中では天皇すめらみこと御一人に対し奉りてのほかは、色代しきだいを捧ぐる必要のない、御血統に生れ給うたお方ではないかと思われるほど、それほど自然に、この貴公子の尊大な言語挙動が
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)