“膝行頓首”の読み方と例文
読み方割合
しっこうとんしゅ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、いよいよ図にのった、この白徒しれものが、「まっぴら、ごめんくださいまし」と、色代しきだいするような手つきをして、膝行頓首しっこうとんしゅ、通り過ぎて行く。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
主人と知ると、恐れ入って、膝行頓首しっこうとんしゅかめの様に平太張りつゝすり寄ってびた。わるい事をして追かけられて逃げ廻るが、果ては平身低頭へいしんていとうして恐る/\すり寄って来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
手首を支えて動脈に触れるのですから、奥方とか姫君とかいわれる方々は、人におもてを見られるのを厭って、糸で手首を結わえて、すだれの間から出されるのを、膝行頓首しっこうとんしゅして拝診したというのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)