“けだか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気高75.2%
氣高9.9%
崇高8.3%
高尚3.3%
0.8%
0.8%
軒昂0.8%
高貴0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十三絃じゅうさんげんを南部の菖蒲形しょうぶがたに張って、象牙ぞうげに置いた蒔絵まきえした気高けだかしと思う数奇すきたぬ。宗近君はただ漫然といているばかりである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ときに、先客せんきやく一人ひとりありましてみぎました。氣高けだかいばかりひんのいゝとしとつたあまさんです。失禮しつれいながら、先客せんきやく邪魔じやまでした。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「神代の彫刻家が山霊の加護に従つて鑿を揮つたその鼻筋の端麗さは、芙蓉の峰の崇高けだかさを思はせる。」
夜の奇蹟 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
高尚けだかきに気を打たれ、円き眼をみはりて見詰めゐたりしが、再び老女に
磯馴松 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
彼は自分で木の棺を拵らへて、夜はそれを寝床にして寝てゐた。けだかい老翁は聖書を閉ぢて祈祷を始めた……。と、その時、異様な物凄い形相の男が不意に飛びこんで来た。
波蘭人といつしよにクリミヤを攻めた時(まだその頃、俺はあの不信な国民と提携してゐたのだ)ブラツキイ修道院の僧院長イグーメンが(それはお前、けだかい人だつたよ)俺に話したつけ
けだかさ、雄々をゝしさ、王者のほこり見する
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
我等これが許にいたりぬ、あゝロムバルディアの魂よ、汝の姿は軒昂けだかくまたいかめしく、汝の目はおごそかにまたゆるやかに動けるよ 六一—六三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
としころ廿六七、まゆうるはしい口元くちもとやさしい丁度ちやうど天女てんによやう美人びじんわたくし一目ひとめて、この夫人ふじんその容姿すがたごとく、こゝろうるはしく、にも高貴けだか婦人ふじんおもつた。