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燒
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や
ふりがな文庫
“
燒
(
や
)” の例文
新字:
焼
建築用
(
けんちくよう
)
の木材は火にて
燒
(
や
)
き切り又は打製
石斧
(
いしおの
)
にて
扣
(
たた
)
き
切
(
き
)
りしなるべし、是等を
括
(
くく
)
り合するには諸種の
繩
(
なわ
)
及び
蔦蔓
(
つたづる
)
の類を用ゐしなるべし
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
角海老
(
かどゑび
)
が
時計
(
とけい
)
の
響
(
ひゞき
)
きもそゞろ
哀
(
あわ
)
れの
音
(
ね
)
を
傳
(
つた
)
へるやうに
成
(
な
)
れば、四
季
(
き
)
絶間
(
たえま
)
なき
日暮里
(
につぽり
)
の
火
(
ひ
)
の
光
(
ひか
)
りも
彼
(
あ
)
れが
人
(
ひと
)
を
燒
(
や
)
く
烟
(
けぶ
)
りかとうら
悲
(
かな
)
しく
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
卯平
(
うへい
)
は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に
誰
(
たれ
)
がさうしたのか
筵
(
むしろ
)
の
上
(
うへ
)
に
横
(
よこ
)
たへられてあつた。
彼
(
かれ
)
は
少
(
すくな
)
い
白髮
(
しらが
)
を
薙
(
な
)
ぎ
拂
(
はら
)
つて
燒
(
や
)
いた
火傷
(
やけど
)
のあたりを
手
(
て
)
で
掩
(
お
)
うて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
同伴者
(
つれ
)
は
親類
(
しんるゐ
)
の
義母
(
おつかさん
)
であつた。
此人
(
このひと
)
は
途中
(
とちゆう
)
萬事
(
ばんじ
)
自分
(
じぶん
)
の
世話
(
せわ
)
を
燒
(
や
)
いて、
病人
(
びやうにん
)
なる
自分
(
じぶん
)
を
湯
(
ゆ
)
ヶ
原
(
はら
)
まで
送
(
おく
)
り
屆
(
とゞ
)
ける
役
(
やく
)
を
持
(
もつ
)
て
居
(
ゐ
)
たのである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私
(
わたし
)
は、
霜
(
しも
)
に
睡
(
ねむり
)
をさました
劍士
(
けんし
)
のやうに、
付
(
つ
)
け
燒
(
や
)
き
刃
(
ば
)
に
落
(
お
)
ちついて
聞
(
き
)
きすまして、「
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ。
火
(
ひ
)
が
近
(
ちか
)
ければ、あの
音
(
おと
)
が
屹
(
きつ
)
とみだれる。」
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
旅
(
りよ
)
行の時にはもう
戀
(
こひ
)
人のやうな
伴侶
(
はんりよ
)
で、
撮影
(
さつえい
)
、
現像
(
げんぞう
)
、
燒
(
や
)
き
付
(
つけ
)
の
技量
(
ぎれう
)
も
自然
(
しぜん
)
と巧くなつて、學校での
展覽會
(
てんらんくわい
)
では
得意
(
とくい
)
な出
品
(
ひん
)
物
(
ぶつ
)
であり
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
『
此
(
この
)
家
(
うち
)
を
燒
(
や
)
き
潰
(
つぶ
)
せ!』と
兎
(
うさぎ
)
の
聲
(
こゑ
)
。
愛
(
あい
)
ちやんは
精
(
せい
)
一ぱい
大
(
おほ
)
きな
聲
(
こゑ
)
で、『
其麽
(
そんな
)
事
(
こと
)
をすれば
玉
(
たま
)
ちやんを
使嗾
(
けしか
)
けるから
可
(
い
)
いわ!』と
叫
(
さけ
)
びました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
火事
(
かじ
)
の
時
(
とき
)
には
防火樹
(
ぼうかじゆ
)
として
非常
(
ひじよう
)
に
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
ち
家
(
いへ
)
も
燒
(
や
)
かずに
濟
(
す
)
み、
時
(
とき
)
には
人
(
ひと
)
の
命
(
いのち
)
すら
救
(
すく
)
はれることがあることも
忘
(
わす
)
れてはなりません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
もちろんこの
小屋
(
こや
)
は
燒
(
や
)
けたり
壞
(
こわ
)
れたりして、
今日
(
こんにち
)
まったく
殘
(
のこ
)
つてをりませんが、その
土臺
(
どだい
)
の
杙
(
くひ
)
だけが
水
(
みづ
)
の
中
(
なか
)
に
遺
(
のこ
)
つてゐるのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
日
(
ひ
)
に
燒
(
や
)
けて
旅
(
たび
)
をして
歩
(
ある
)
く
斯
(
こ
)
の
飴屋
(
あめや
)
さんは、
何處
(
どこ
)
か
遠
(
とほ
)
いところからかついで
來
(
き
)
た
荷
(
に
)
を
復
(
ま
)
た
肩
(
かた
)
に
掛
(
か
)
けて、
笛
(
ふえ
)
を
吹
(
ふ
)
き/\
出掛
(
でか
)
けました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
今
(
いま
)
の
宗助
(
そうすけ
)
なら
目
(
め
)
を
眩
(
まは
)
しかねない
事々物々
(
じゞぶつ/\
)
が、
悉
(
こと/″\
)
く
壯快
(
さうくわい
)
の二
字
(
じ
)
を
彼
(
かれ
)
の
額
(
ひたひ
)
に
燒
(
や
)
き
付
(
つ
)
けべく、
其時
(
そのとき
)
は
反射
(
はんしや
)
して
來
(
き
)
たのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、
私
(
わたくし
)
の
心
(
こころ
)
の
上
(
うへ
)
には、
切
(
せつ
)
ない
程
(
ほど
)
はつきりと、この
光景
(
くわうけい
)
が
燒
(
や
)
きつけられた。さうしてそこから、
或
(
ある
)
得體
(
えたい
)
の
知
(
し
)
れない
朗
(
ほがらか
)
な
心
(
こころ
)
もちが
湧
(
わ
)
き
上
(
あが
)
つて
來
(
く
)
るのを
意識
(
いしき
)
した。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
師走
(
しはす
)
の
中頃
(
なかごろ
)
で、
淀川堤
(
よどがはづつみ
)
には
冬枯
(
ふゆが
)
れの
草
(
くさ
)
が
羊
(
ひつじ
)
の
毛
(
け
)
のやうでところ/″\に
圓
(
まる
)
く
燒
(
や
)
いた
痕
(
あと
)
が
黒
(
くろ
)
く
見
(
み
)
えてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
然し自分の名を出す以上は、僞つたことは云ひたくないから、
燒
(
や
)
けツ
腹的
(
ばらてき
)
にありのままを書き出した——
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
噴火前
(
ふんかぜん
)
には
周圍
(
しゆうい
)
の
土地
(
とち
)
が
餅
(
もち
)
の
燒
(
や
)
かれてふくらむような
状態
(
じようたい
)
になることは、
既
(
すで
)
に
了解
(
りようかい
)
せられたであらう。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
姫
(
ひめ
)
も
一時
(
いちじ
)
は
本物
(
ほんもの
)
かと
思
(
おも
)
つて
内々
(
ない/\
)
心配
(
しんぱい
)
しましたが、
火
(
ひ
)
に
燒
(
や
)
けないはずだから、
試
(
ため
)
して
見
(
み
)
ようといふので、
火
(
ひ
)
をつけさせて
見
(
み
)
ると、
一
(
ひと
)
たまりもなくめら/\と
燒
(
や
)
けました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
「蓋!大きいが、
脆
(
もろ
)
い蓋だ!何うかすると、ぶツ
壊
(
こは
)
されたり、
燒
(
や
)
けたりする。併し直に
繕
(
つくろ
)
はれて、町の形を損せぬ。ただ
瓦
(
かはら
)
が新しくなツたり古くなツたりするだけだ。」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
お
鍋
(
なべ
)
から
出
(
だ
)
して、こんどは
火
(
ひ
)
で
燒
(
や
)
いてみました。
不相變
(
あいかはらず
)
です。いよいよ
固
(
かた
)
くなるばかりでした。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
町は樂し氣な
密話
(
さゞめき
)
に充ちた。寄太皷の音は人々の心を誘ふ。其處此處に新しい下駄を穿いた小兒らが集つて、樺火で煎餅などを
燒
(
や
)
いてゐる。火が
爆
(
は
)
ぜて火花が街路に散る。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
燒
(
や
)
き
引導
(
いんだう
)
を渡して
呉
(
くれ
)
ろと云ふに彌十聞て
日來
(
ひごろ
)
の
懇意
(
こんい
)
に
任
(
まか
)
せ承知はしましたが
燒代
(
やきだい
)
は
何
(
どう
)
してと言を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
土方
(
どかた
)
の
親方
(
おやかた
)
に
就
(
つい
)
て
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ると、
既
(
すで
)
に
一月以上
(
ひとつきいじやう
)
も
發掘
(
はつくつ
)
を
續
(
つゞ
)
けて
居
(
ゐ
)
るので、
既
(
も
)
う二三
日
(
にち
)
で
此所
(
こゝ
)
は
終局
(
しうきよく
)
だ。これは
貝灰
(
かひばい
)
を
燒
(
や
)
く
原料
(
げんれう
)
として、
横濱
(
よこはま
)
の
石灰製造所
(
いしばいせいざうしよ
)
で
買
(
か
)
つたのだといふ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
見詰
(
みつ
)
めて『おや/\、
叔父
(
おぢ
)
さんは
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか、
黒奴
(
くろんぼ
)
になつてしまつてよ。』と
自分
(
じぶん
)
の
顏
(
かほ
)
は
自分
(
じぶん
)
には
見
(
み
)
えず、
昨日
(
きのふ
)
の
美少年
(
びせうねん
)
も、
今
(
いま
)
は
日
(
ひ
)
に
燒
(
や
)
け、
潮風
(
しほかぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
折々思ひだされるのは、もぐさの匂ひと、むかしあたしの
膝
(
ひざ
)
の前にすわつた祖母と、ついこの間、後から腰へ膝を押しつけたあの娘との、
肉體
(
からだ
)
を
燒
(
や
)
くお灸についての異なる感じである。
お灸
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
拳
(
こぶし
)
で
胸
(
むね
)
を
打
(
う
)
つて
祈
(
いの
)
るかと
思
(
おも
)
へば、
直
(
すぐ
)
に
指
(
ゆび
)
で
戸
(
と
)
の
穴
(
あな
)
を
穿
(
ほ
)
つたりしてゐる。
是
(
これ
)
は
猶太人
(
ジウ
)
のモイセイカと
云
(
い
)
ふ
者
(
もの
)
で、二十
年計
(
ねんばか
)
り
前
(
まへ
)
、
自分
(
じぶん
)
が
所有
(
しよいう
)
の
帽子製造場
(
ばうしせいざうば
)
が
燒
(
や
)
けた
時
(
とき
)
に、
發狂
(
はつきやう
)
したのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
天のカグ山のハハカの木を取つてその
鹿
(
しか
)
の肩骨を
燒
(
や
)
いて
占
(
うらな
)
わしめました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
ひもの
燒
(
や
)
く
窓
(
まど
)
のけむりや
秋
(
あき
)
の
風
(
かぜ
)
荷風翁の発句
(旧字旧仮名)
/
伊庭心猿
(著)
燒
(
や
)
くる見よ、
甍
(
いらか
)
の波の。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
藪
(
やぶ
)
を
燒
(
や
)
きし
時
(
とき
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
樵夫
(
そま
)
を
僦
(
やと
)
ふて
僕
(
ぼく
)
を
索
(
さが
)
す、
此
(
この
)
暗
(
くら
)
い
溪底
(
たにそこ
)
に
僕
(
ぼく
)
の
死體
(
したい
)
が
横
(
よこたは
)
つて
居
(
ゐ
)
る、
東京
(
とうきやう
)
へ
電報
(
でんぱう
)
を
打
(
う
)
つ、
君
(
きみ
)
か
淡路君
(
あはぢくん
)
か
飛
(
と
)
んで
來
(
く
)
る、そして
僕
(
ぼく
)
は
燒
(
や
)
かれてしまう。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
……それが、
溝
(
どぶ
)
を
走
(
はし
)
り、
床下
(
ゆかした
)
を
拔
(
ぬ
)
けて、しば/\
人目
(
ひとめ
)
につくやうに
成
(
な
)
つたのは、
去年
(
きよねん
)
七月
(
しちぐわつ
)
……
番町學校
(
ばんちやうがくかう
)
が
一燒
(
ひとや
)
けに
燒
(
や
)
けた
前後
(
あとさき
)
からである。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
みなさんはじり/\と
燒
(
や
)
きつけるような
海岸
(
かいがん
)
の
砂濱
(
すなはま
)
に
出
(
で
)
たり、
汗
(
あせ
)
を
流
(
なが
)
しながら
登山
(
とざん
)
をされるときのことを
考
(
かんが
)
へてごらんなさい。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
小屋
(
こや
)
で
卯平
(
うへい
)
が
鹽鮭
(
しほざけ
)
を
燒
(
や
)
く
臭
(
にほひ
)
を
嗅
(
か
)
いでは一
種
(
しゆ
)
の
刺戟
(
しげき
)
を
感
(
かん
)
ずると
共
(
とも
)
に
卯平
(
うへい
)
を
嫉
(
にく
)
むやうな
不快
(
ふくわい
)
の
念
(
ねん
)
がどうかすると
遂
(
つひ
)
起
(
おこ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
この
燒
(
や
)
き
方
(
かた
)
は
朝鮮
(
ちようせん
)
からはひつて
來
(
き
)
て、
日本
(
につぽん
)
にだん/\
行
(
おこな
)
はれるようになつたのでありまして、その
形
(
かたち
)
はいろ/\あります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
そのうちに、
※
(
あつ
)
い
灰
(
はひ
)
の
中
(
なか
)
に
埋
(
う
)
まつて
居
(
ゐ
)
た
柿
(
かき
)
の
穴
(
あな
)
からは、ぷう/\
澁
(
しぶ
)
を
吹出
(
ふきだ
)
しまして、
燒
(
や
)
けた
柿
(
かき
)
がそこへ
出來上
(
できあが
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
既に
身体裝飾
(
しんたいそうしよく
)
衣服
(
いふく
)
等の事を
述
(
の
)
べし折に言ひしが如く、本邦石噐時代の
諸遺跡
(
しよいせき
)
よりは
燒
(
や
)
き物の
人形
(
にんぎよう
)
屡ば
發見
(
はつけん
)
さるるなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
兎
(
うさぎ
)
が
襯衣
(
チヨツキ
)
の
衣嚢
(
ポケツト
)
から
時計
(
とけい
)
を
取出
(
とりだ
)
して、
面白
(
おもしろ
)
さうにそれを
燒
(
や
)
いて
了
(
しま
)
うなんてことを、
是
(
こ
)
れまで
决
(
けつ
)
して
見
(
み
)
たことがないわと
心
(
こゝろ
)
に
一寸
(
ちよつと
)
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
宗助
(
そうすけ
)
と
御米
(
およね
)
は一
週
(
しう
)
ばかり
宿屋
(
やどや
)
住居
(
ずまひ
)
をして、
夫
(
それ
)
から
今
(
いま
)
の
所
(
ところ
)
に
引
(
ひ
)
き
移
(
うつ
)
つた。
其時
(
そのとき
)
は
叔父
(
をぢ
)
夫婦
(
ふうふ
)
が
色々
(
いろ/\
)
世話
(
せわ
)
を
燒
(
や
)
いて
呉
(
く
)
れた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ああ、早く歸りたい、なア」と、渠はさもつらさうに云つて、うつ向きに長くなり、投げ出した毛脛の足を以つて、右と左りをかたみに、疊の
燒
(
や
)
け
蹴
(
げ
)
りをする。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
石器時代
(
せききじだい
)
に
現今
(
げんこん
)
の
如
(
ごと
)
き
陶器窯
(
たうきがま
)
を
造
(
つく
)
つて、
其所
(
そこ
)
で
土器
(
どき
)
を
燒
(
や
)
いたか
否
(
いな
)
か、それは
未
(
ま
)
だ
輕々
(
かる/″\
)
しく
言切
(
いひき
)
れぬが、
馬籠
(
まごめ
)
に
於
(
お
)
ける
燒土層
(
やけつちさう
)
の
廣大
(
くわうだい
)
なるを
見
(
み
)
て、
然
(
さ
)
うして
桂舟畫伯
(
けいしうぐわはく
)
の
説
(
せつ
)
を
聽
(
き
)
いて
見
(
み
)
ると
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
こればかりでも、隨分人の目を驚かす筆勢でございますが、その上に又、
業火
(
ごふくわ
)
に
燒
(
や
)
かれて、轉々と苦しんで居ります罪人も、殆ど一人として通例の地獄繪にあるものはございません。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
讀者
(
どくしや
)
は
餅
(
もち
)
を
燒
(
や
)
かれるとき、これに
類似
(
るいじ
)
した
現象
(
げんしよう
)
を
觀察
(
かんさつ
)
されることがあるであらう。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
常陸
(
ひだち
)
の海
岸
(
がん
)
で
朝
(
あさ
)
鰹船
(
かつをふね
)
の出かけを
寫
(
うつ
)
した
印畫
(
いんぐわ
)
を或る
專門
(
せんもん
)
家に見せた時には、どうしてもそれが中學三年生の
素
(
しろ
)
人である
私
(
わたし
)
の
撮影
(
さつえい
)
、
現像
(
げんぞう
)
、
燒
(
や
)
き
付
(
つけ
)
にかゝるといふことを
信
(
しん
)
じてもらへなかつた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
留守
(
るす
)
は
何分
(
なにぶん
)
たのむと
仰
(
おつ
)
しやつて
其
(
その
)
まゝお
出
(
で
)
かけに
成
(
なり
)
ました、お
火
(
ひ
)
が
無
(
な
)
くば
取
(
と
)
りにお
出
(
いで
)
なされ、お
湯
(
ゆ
)
も
沸
(
わ
)
いて
居
(
い
)
まするからと
忠實
(
まめ
)
/\しう
世話
(
せわ
)
を
燒
(
や
)
かるゝにも、
不審
(
ふしん
)
の
雲
(
くも
)
は
胸
(
むね
)
の
内
(
うち
)
にふさがりて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然
(
しか
)
し
今
(
いま
)
の
塲合
(
ばあひ
)
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
はずに
辛抱
(
しんばう
)
して
喰
(
く
)
つたが、
印度洋
(
インドやう
)
の
炎熱
(
えんねつ
)
が、
始終
(
しじう
)
其上
(
そのうへ
)
を
燒
(
や
)
く
樣
(
やう
)
に
照
(
てら
)
して
居
(
を
)
るのだから
堪
(
たま
)
らない、
其
(
その
)
晝食
(
ちうしよく
)
の
時
(
とき
)
、
一口
(
ひとくち
)
口
(
くち
)
にした
無邪氣
(
むじやき
)
の
少年
(
せうねん
)
は、
忽
(
たちま
)
ち
其
(
その
)
肉
(
にく
)
を
海上
(
かいじやう
)
に
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
して
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
シヤツは
長
(
なが
)
し、ヅボン
下
(
した
)
は
短
(
みじ
)
かし、
上着
(
うはぎ
)
は
魚
(
さかな
)
の
燒
(
や
)
いた
臭
(
にほひ
)
がする。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
燒
(
や
)
け
土
(
つち
)
がまだそれなりのもあるらしい、
道惡
(
みちわる
)
を
縫
(
ぬ
)
つて
入
(
はひ
)
ると、その
癖
(
くせ
)
、
人通
(
ひとどほり
)
も
少
(
すくな
)
く、バラツク
建
(
だて
)
は
軒
(
のき
)
まばらに、
隅
(
すみ
)
を
取
(
と
)
つて、
妙
(
めう
)
にさみしい。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
正月
(
しやうぐわつ
)
のお
飾
(
かざ
)
りを
片付
(
かたづ
)
ける
時分
(
じぶん
)
には、
村中
(
むらぢう
)
の
門松
(
かどまつ
)
や
注連繩
(
しめなは
)
などを
村
(
むら
)
のはづれへ
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つて、一
緒
(
しよ
)
にして
燒
(
や
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「そんなに
燒
(
や
)
けめえな、そんぢや
※
(
ねえ
)
は
構
(
かま
)
あねえぞ」とおつぎはゑぐを
掻
(
か
)
き
出
(
だ
)
して
遣
(
や
)
る。
與吉
(
よきち
)
は
口
(
くち
)
へ
入
(
い
)
れてもまだがり/\で
且
(
かつ
)
苦
(
にが
)
いので
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
して
畢
(
しま
)
ふ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
だん/\と
人口
(
じんこう
)
がふえ、みんなの
智慧
(
ちえ
)
も
開
(
ひら
)
けて
來
(
く
)
るに
從
(
したが
)
つて、やうやく
火
(
ひ
)
といふものを
使
(
つか
)
ふことを
知
(
し
)
り、
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
も
煑
(
に
)
たり
燒
(
や
)
いたりして
食
(
た
)
べるようになり
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
「いや
御覽
(
ごらん
)
の
如
(
ごと
)
く
亂雜
(
らんざつ
)
な
有樣
(
ありさま
)
で」と
言譯
(
いひわけ
)
らしい
返事
(
へんじ
)
をしたが、それを
緒
(
いとくち
)
に、
子供
(
こども
)
の
世話
(
せわ
)
の
燒
(
や
)
けて、
夥
(
おびた
)
だしく
手
(
て
)
の
掛
(
かゝ
)
る
事
(
こと
)
などを
色々
(
いろ/\
)
宗助
(
そうすけ
)
に
話
(
はな
)
して
聞
(
き
)
かした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
燒
部首:⽕
16画
“燒”を含む語句
燃燒
燒酎
丸燒
燒肉
燒死
素燒
火燒
燒饅頭
夕燒
燒痕
岡燒
霜燒
千住燒場
燒盡
燒餅
燒石
蒲燒
大燒痕
蒸燒
燒跡
...