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露西亞
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ロシヤ
然し
彼をして
露西亞に
住はしめたならば、
彼必ず十二
月所ではない、三
月の
陽氣に
成つても、
室の
内に
籠つてゐたがるでせう。
寒氣の
爲に
體も
何も
屈曲つて
了ふでせう。
四人まで
投げ
倒したが、
第五
番目にのつそりと
現はれて
來た
露西亞の
陸軍士官、
身の
丈け六
尺に
近く
阿修羅王の
荒れたるやうな
男、
力任せに
私の
兩腕を
握つて
一振に
振り
飛ばさんず
勢
露西亞の女郎衆が、女郎が
義眼をはめるよに
然して
立ちながら、
外國や、
露西亞の
新聞雜誌に
書いてある
珍らしい
事、
現今は
恁云ふ
思想の
潮流が
認められるとかと
話を
進めたが、イワン、デミトリチは
頗る
注意して
聞いてゐた。
あゝ
絶體絶命……
然うだ。
何時か
貴方は
露西亞には
哲學は
無い、
然し
誰も、
彼も、
丁斑魚でさへも
哲學をすると
有仰つたつけ。
然し
丁斑魚が
哲學をすればつて、
誰にも
害は
無いのでせう。