トップ
>
銀
>
しろかね
ふりがな文庫
“
銀
(
しろかね
)” の例文
紫に描いた。すべてが
銀
(
しろかね
)
の中から
生
(
は
)
える。銀の中に咲く。落つるも銀の中と思わせるほどに描いた。——花は
虞美人草
(
ぐびじんそう
)
である。
落款
(
らっかん
)
は
抱一
(
ほういつ
)
である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その歌は數千の
銀
(
しろかね
)
の鈴
齊
(
ひとし
)
く鳴りて、柔なる調子の變化
極
(
きはまり
)
なきが如く、これを聞くもの皆頭を擧げて、姫が目より
漲
(
みなぎ
)
り出づる喜をおのが胸に吸ひたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さても
好
(
この
)
みの
斯
(
か
)
くまでに
上手
(
じやうず
)
なるか、
但
(
たゞ
)
しは
此人
(
このひと
)
の
身
(
み
)
に
添
(
そ
)
ひし
果報
(
くわはう
)
か、
銀
(
しろかね
)
の
平打
(
ひらうち
)
一つに
鴇色
(
ときいろ
)
ぶさの
根掛
(
ねがけ
)
むすびしを、
優
(
いう
)
にうつくしく
似合
(
にあ
)
ひ
給
(
たま
)
へりと
見
(
み
)
れば、
束髮
(
そくはつ
)
さしの
花
(
はな
)
一輪
(
いちりん
)
も
中々
(
なか/\
)
に
愛
(
あい
)
らしく
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
登りつむればここは高台の見晴らし広く大空澄み渡る日は
遠方
(
おちかた
)
の
山影
(
さんえい
)
鮮
(
あざ
)
やかに、
国境
(
くにざかい
)
を限る山脈林の上を走りて見えつ隠れつす、冬の朝、霜寒きころ、
銀
(
しろかね
)
の鎖の末は
幽
(
かすか
)
なる空に消えゆく雪の峰など
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
こゝろをつなぐ
銀
(
しろかね
)
の
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
裁縫
(
しごと
)
の手を
休
(
や
)
めて、火熨に
逡巡
(
ためら
)
っていた糸子は、
入子菱
(
いりこびし
)
に
縢
(
かが
)
った指抜を
抽
(
ぬ
)
いて、
鵇色
(
ときいろ
)
に
銀
(
しろかね
)
の雨を刺す
針差
(
はりさし
)
を裏に、
如鱗木
(
じょりんもく
)
の塗美くしき
蓋
(
ふた
)
をはたと落した。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
雲の色は天と同じく
碧
(
あを
)
かりき。四邊
寂
(
せき
)
として音響なく、天地皆墓穴の靜けさを現ず。われは寒氣の骨に徹するを覺えたり。われは
徐
(
しづ
)
かに頭を
擡
(
もた
)
げたり。我衣は青き火の如く、我手は磨ける
銀
(
しろかね
)
の如し。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
銀
(
しろかね
)
の
臺
(
うてな
)
も碎け
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
裏は一面の
鍍金
(
ときん
)
に、
銀
(
しろかね
)
の
冴
(
さ
)
えたる上を、花やかにぱっと流す。淋しき女は見事だと思う。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“銀”の解説
銀(ぎん、en: silver、la: argentum)は、原子番号47の元素。元素記号は Ag。貴金属の一種。比重は10.5。
(出典:Wikipedia)
銀
常用漢字
小3
部首:⾦
14画
“銀”を含む語句
銀杏返
白銀
水銀
銀杏
銀貨
金銀
銀行
洋銀
本銀町
銀色
銀河
本銀
銀杏樹
銀簪
銀瓶
銀釵
銀屏
朧銀
銀座通
銀杏髷
...